【定 義】 気体の吸収/放出による合金の体積変化を利用したアクチュエータ。
【解 説】 合金膜が水素化されると、吸蔵された水素濃度に応じて金属原子間の間隔が延び、合金が膨張する。 この体積膨張を利用してアクチュエータを構成することができる。 合金膨張式アクチュエータは、 1)構造が簡単なためマイクロ化に適している、 2)発生力が大きい、 3)動力源が切れてもその状態を保持する自己保持性がある、等の利点を備えているが、1)応答性が悪い、2)変位が小さい等の欠点がある。 そこで、アクチュエータをバイモルフ型にすることで、合金膜を湾曲させ変位を拡大する機構等が考えられている。 また、よく使われる材料としては、LaNi5合金、TiFe合金等が用いられているが、真空蒸着およびスパッタリング等で作製される薄膜や、液体急冷法により作製されるアモルファス厚膜の利用も研究されている。
【参考資料】 (4)
【関連用語】 水素吸蔵合金、 水素吸蔵合金アクチュエータ