MicroNano Monthly

[No.2013-05] 2013年5月17日発行


ニ ュ ー ス 目 次  
    
ナノ・マイクロビジネス展開催準備進む(国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムのプログラム固まる)
平成24年度国内外技術動向調査まとまる
第19回国際マイクロマシンサミットが上海で開催される(4/22-24)
発展を続ける中国・MEMS関連研究所の訪問報告(4/25-26)
  多大な成果を輩出したBEANSプロジェクトの活動状況を取りまとめ
GSN(グリーンセンサーネットワークプロジェクト)の活動から
   
ナノ・マイクロビジネス展(2013/7/3-5)
MMC主催セミナー等
MemsONE講習会
マイクロナノ人材育成プログラム
MEMS協議会アフリエート開催のイベント
主要なMEMS関連国際会議
 
経済・政策動向トピックス
 
   
  
ニ ュ ー ス 本 文


 ナノ・マイクロビジネス展開催準備進む(国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムのプログラム固まる)

   毎年7月に日本で開かれる世界最大規模のMEMS関連イベントである「マイクロナノ」は、「ナノ・マイクロ ビジネス展」と改称し、内容もリニューアルし、7月3日(水)から5日(金)まで、東京ビッグサイトで開催します。
 ナノ・マイクロ分野における微細加工技術、デバイス、ソリューションが集積する専門見本市として改めて位置付け、本分野の活発なビジネスマッチングも支援してまいります。併せて、未来ビジネスの核となる先端技術の紹介や、ナノ・マイクロ分野の産学連携の場としてますます内容の充実を図ります。
 開催準備は着々と進んでおり、順次お知らせしていきます。
 
 第1回は初日7月3日の午後に開催する「国際マイクロマシンナノテクシンポジウム」の内容をご紹介します。第19回を迎える本シンポジウムは、毎回テーマを設定して国内外の専門家にホットなお話を伺っています。今回は「社会課題対応型センサーシステム(インフラ・医療・農業)の現状と未来」というテーマで開催します。
 プログラムの講演タイトル、講演者については以下のブログを参照ください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/05/post-e006.html

 平成24年度国内外技術動向調査まとまる

 マイクロマシンセンターでは、国内外の最新かつ詳細なマイクロマシン・MEMSそして近年活発化しているナノ関連の研究開発の情報を収集・分析し、その技術動向を把握することを目的に、各年度MEMSの分野で代表的な国際会議を定点観測して、分野別動向調査報告書にまとめています。H24年度は“MEMS2013”の調査を行いました。
 “MEMS2013”はIEEEのMEMS (Micro Electro Mechanical Systems) 技術に関する国際会議で、今年は26回目となります。2013年1月20~24日の日程で、台北で開催されました。参加者数は事前登録者559名で、前回の778名より3割近く減少しました。一方、投稿件数は776件で、前回の978件を約2割下回りました。採択された論文数は全体で306件(前回346件)、採択率は39%(前回35%)という結果でした。国別では米国が94件でトップ、日本が92件と肉迫しています。日本を除くアジア諸国は台湾25件、中国14件、シンガポール13件、韓国12件と堅調に推移しています。欧州ではフランス8件、ドイツ7件、スウェーデン6件など、例年と同程度の件数で推移しています。
 報告書では、MEMS2013全体の概要と、各論文を基礎分野、応用分野合わせて18の分野に分類し、注目すべき論文をトピックスとして紹介しています。技術分野ごとにみると、流体関連が53件ともっとも多く、次いで物質の状態及び環境のセンサ関連が47件、材料関係が43件という状況です。報告内容の詳細は、H24年度分野別調査報告書冊子のほか、マイクロマシンセンターのホームページ内の賛助会員のページにてご覧になることができます。

 B第19回国際マイクロマシンサミットが上海で開催される(4/22-24)

  第19回「国際マイクロマシンサミット」が4月22日-24日の日程で中国・上海市で開催されました。マイクロマシンサミットは、1995年にマイクロマシンセンターが世界に呼びかけて提案、第1回を実施しその後継続的に年に1回、世界各国・地域の代表団が集まり、マイクロマシン/マイクロナノテクノロジーに関する課題などについて意見交換する場です。通常の学会と異なるのは、各国・地域が代表団を組織して集まるというところであり、質の高い、まとまった講演と、影響力のある人々と意見交換できることが特徴となっています。
 今回のサミットの全体テーマはスマートシティ(Smart City, Better life-Powered by Micro-/nano-technology)です。参加者は17の地域から49人のデレゲイトでした。
 カントリーレビュー(ベネルクス3国、ドイツ、ロシア、EC、シンガポール、スイス、中国等)やパネルディスカッションについての詳細は以下のブログを参照ください。
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/05/192013-f488.html


 発展を続ける中国・MEMS関連研究所の訪問報告(4/25-26)

 第19回「国際マイクロマシンサミット」が4月22日-24日の日程で中国・上海市で開催され、その後に、MEMSの世界的な研究成果を継続的に出されている、上海と北京の研究所を訪問しました。研究所の名前は、National Key Laboratory of Science and Technology (国家重点实验室)「国家重点科学技術研究所と訳せば良いのでしょうか?」と言う日本では産業技術総合研究所に対応するものと思われます。上海地区は南分室、北京地区は北分室となり、今回はこの2箇所を訪問しました。
 詳細は以下のブログを参照ください
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2013/05/mems-a390.html
 

 多大な成果を輩出したBEANSプロジェクトの活動状況を取りまとめ

  2008年から5年間に亘り、MEMS技術とナノテクノロジー、バイオテクノロジー等の異分野技術を融合させ革新的次世代デバイス(BEANS)の創出に必要な基盤的プロセス技術群を開発し、次なるイノベーションのためのプラットフォームを確立することを目指し遂行された異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト(BEANSプロジェクト)の活動状況を取りまとめ、「BEANSプロジェクト 活動のまとめ」としてHPにアップしました。
 BEANSプロジェクト は最終目標をほぼ達成し、多数の論文・学会発表、100件を超える特許出願、1500件もの知識情報のDB化等々、輝かしい成果を輩出し、同時にこれらの成果を普及する新たな仕組みも整えております。今後の新たなマイクロナノビジネス創出を力強くバックアップしていくものと大いに期待されます。
 以下のリンク先を参照ください。
 「BEANSプロジェクト 活動のまとめ」
 BEANSプロジェクト

 GSN(グリーンセンサーネットワーク)プロジェクトの活動から

 DTIP2013参加報告
 DTIP(Symposium on Design, Test, Integration & Packaging of MEMS/MOEMS )は、1999年より主にフランス近郊の都市で毎年開催されるMEMsおよびMOEMSに関する国際学会である。15回目となる今回は、2013年4月16日~18日を会期としてスペインのバルセロナで開催されました。
 NMEMSから「2nd-Prototypeの5X5mm角温湿度センサ端末を評価・機能検証」と「塵埃センサに搭載予定のトリガーセンサ」について発表を行いました。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://gsnpj.blogspot.jp/2013/04/dtip2013.html
 http://gsnpj.blogspot.jp/2013/05/dtip2013.html

 ISSNIP参加報告
  ISSNIP(Network on Intelligent Sensors, Sensor Networks and Information Processing)は、2004年に発足された国際会議で、8回目を迎える今年はオーストラリアのメルボルンでの開催となった。ISSNIPは、センサネットワーク、特に健康、環境、セキュリティなどのアプリケーションに関する情報処理などの技術に関する国際会議である。数学、統計学、コンピューティング、生物学、電気工学、機械工学などの多岐にわたる分野の研究者が集まる。
 NMEMSから「塵埃センサに搭載するトリガーセンサ」について発表を行いました。
 詳細は以下のブログを参照ください。
 http://gsnpj.blogspot.jp/2013/05/blog-post.html

 

 


 ナノ・マイクロビジネス展

  毎年7月に日本で開かれる世界最大規模のMEMS関連イベントである「マイクロナノ」は、「ナノ・マイクロ ビジネス展」と改称し、内容もリニューアルします。
 ナノ・マイクロ分野における微細加工技術、デバイス、ソリューションが集積する専門見本市として改めて位置付け、本分野の活発なビジネスマッチングも支援してまいります。併せて、未来ビジネスの核となる先端技術の紹介や、ナノ・マイクロ分野の産学連携の場としてますます内容の充実を図ります。
 また、2013年ナノ・マイクロビジネス展は、中心イベントとなる展示会に加え、各種シンポジウムやセミナーなどのサテライトイベントも開催すると共に、前回に引き続きROBOTECH(次世代ロボット製造技術展)を併催します。
 
 開催期日:    2013年7月3日(水)~5日(金)
 場所:      東京ビッグサイト 東ホール
 主催:      一般財団法人マイクロマシンセンター
 オーガナイザー: メサゴ・メッセフランクフルト株式会社
 
 開催準備状況は随時ブログ「MEMSの波」等でお知らせしてまいります。皆様のご来場をお待ちしております。 
開催会場の詳細は以下のURLを参照ください。
 http://www.micromachine.jp/
 

 マイクロマシンセンター開催セミナー

MMCはMEMS講習会や先端技術交流会、海外調査報告会等を随時開催しています。スケジュールについては開催要領が決まり次第、お知らせします。

 

 MemsONE講習会

 MemsONEはMEMSの設計や解析を支援するシステムです(詳細はこちら)。
 MemsONEに係る講習会には、従来より実施している「MemsONE実習講座」と、昨年度より開始した人材育成用の「MEMS設計解析基礎実習」があります。「MemsONE実習講座」は、MemsONEユーザに対して操作方法や手順を指導するもので、「MEMS設計解析基礎実習」は技術者が解析ツールを活用する際の活用方法・手順・留意点等の基礎的な知識習得を支援するものです。これらの講習会は、どちらも実際にパソコン上でMemsONEを使用して操作演習を行う方式の講習会です。
 開催スケジュールと参加申込についてはこちらを参照ください。

 マイクロナノ人材育成プログラムのスケジュール

 詳細な内容、問い合わせ・申込先は
../../business/innovator/
 
(1)UMEMSME-MNOICセミナー
  マイクロナノ人材育成を目的として、マイクロマシンセンターと産業技術総合研究所の共催でセミナーを開催しています。詳細はこちらを
 
(2)MEMSパークコンソーシアム
 基礎講座
  東北大学のインターネットスクール(ISTU)を活用し、e-learningによりMEMS開発に必要な企画、設計、試作、評価にかかる基礎知識を習得することができる講座です。受講料:無料 申込:随時
 MEMS集中講義
  MEMS技術の基礎的知識から各種分野のアプリケーションの応用展開まで、様々な角度からMEMS技術を収集
 試作実習
  受講生に課題(試作を希望するMEMSデバイス)を持ち込んでいただき、4インチのプロセスラインを利用してマンツーマンに近い指導で装置の原理・使い方・プロセスのノウハウを学習し、「設計→試作→評価→発表」に取り組むことにより、MEMS開発者として必要な技術を体系的に習得していただきます。
 問い合わせは事務局まで [email protected] http://www.memspc.jp

 MEMSアフィリエート関係のイベント

フランス CEA Leti 関連イベント
 
米国MEMS Industry Group関連イベント
 Sensors Expo and Conference
 http://www.sensorsmag.com/sensors-expo
 June 4-6, 2013 Donald E. Stephens Convention Center, Rosemont, IL., USA
 
 MIG Workshop at Fall 2013 IAB & Research Review
 September 19, 2013 BSAC - UC Berkeley


◆ IMEC 関連イベント
 Leuven. Inc Visionary seminar:
  ’The Power of Converging technologis for tomorrow’s healthcare’

 URL
 June 6, 2013 imec, auditorium Kapeldreef 75, 3001 Leuven (Heverlee)

 
 ITF 2013(IMEC Technology Forum)
URL 
 May 22-23, 2013 Brussels, Bergium
 
MANCEF 関連イベント 
 COMS2013
 http://www.mancef.org/coms/
 Aug.25-28, 2013 Enschede, Netherlands
 

 主要なMEMS関連国際会議

  Micromachine Summit
   日程:2014年4月28-30日
   場所:ブラジル・サンパウロ
   URL:
 
  NanoKorea
   日程:2013年7月10日-12日
   場所:韓国KINTEX(Korea International Exhibition Center)
 
  MIGミーティング
   日程:2013年11月6日-8日
   場所:ナパバレー/カリフォルニア、アメリカ
 
  MEMS2014
   日程:2014年1月26日~30日
   場所:サンフランシスコ、アメリカ
   URL:http://www.mems2014.org/
 
  Transducers’2013 & Eurosensors XXVII
   日程:2013年6月16日-20日
   場所:Barcelona, Spain
   URL: http://transducers-eurosensors2013.org/
 
  COMS2013
   日程:2013年8月25日-28日
   場所:Enschede, Netherlands
   URL:http://www.mancef.org/coms/
 
  APCOT2014
   日程:2014年7月
   場所:Daegu, Korea
 
  MicroTAS 2013
   日程:2013年10月27日-31日
   場所:Freiburg, Germany
   URL: http://www.microtas2013.org/
 


 

 本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。
 
1、2013年のアジア経済、穏やかに成長
 アジア開発銀行(ADB)は、4月9日、アジア地区の2013年の経済予測(アウトルック2013)を公表しました。
 それによりますと、日本などの先進国を除くアジア地区(アジア大洋州の45カ国が対象)の2013年の実質国内総生産(GDP)の成長率予測を6.6%と予測しました。これは前年2012年の成長率6.1%を上回る水準となります。
 2013年の成長率を国別で見ますと、中国が8.2%(2012年は7.8%)、インドが6.0%(同5.0%)、韓国が2.8%(同2.0%)、台湾が3.5%(同1.3%)、香港が3.5%(同1.4%)等となっています。
 また、2014年のアジア地区の成長率は6.7%としています。この内、中国は8.0%、インドが6.5%、韓国が3.7%等となっています。
 参考:http://wcm.adb.org/sites/default/files/pub/2013/ado-2013.pdf
 
2、月例経済報告(4月12日)
 内閣府は、4月12日、月例経済報告を発表しました。
 4月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、一部弱さが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられる。」としています。基調判断については、4か月ぶりに前月の判断を据え置きました。
「先行きについては、輸出環境の改善や経済対策、金融政策の効果などを背景に、マインドの改善にも支えられ、次第に景気回復に向かうことが期待される。ただし、海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている。また、雇用・所得環境の先行き等にも注意が必要である。」としています。
また、「政府は、日本経済を大胆に再生させるため、大震災からの復興を前進させるとともに、「経済と富の創出の好循環」へと転換し、「強い経済」を取り戻すことに全力で取り組む。円高是正、デフレからの早期脱却のため、デフレ予想を払拭するとともに、機動的・弾力的な経済財政運営により、景気の底割れを回避する。特に、最近、景気回復への期待等を背景に、株価の回復等も見られており、こうした改善の兆しを、適切な政策対応により景気回復につなげる。
このため、政府は、平成24年度補正予算を含めた緊急経済対策の迅速かつ着実な実行に向けて、しっかりとした進捗管理を行うとともに、平成25年度予算及び関連法案の早期成立に努める。日本銀行は、4月4日、2%の物価目標を、2年程度の期間を念頭において、できるだけ早期に実現するため、マネタリーベースの倍増、長期国債買い入れの拡大と年限長期化を内容とする「量的・質的金融緩和」の導入等を決定した。日本銀行には、2%の物価安定目標をできるだけ早期に実現することを期待する。」としています。
 参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/getsurei/2013/0412getsurei/main.pdf
 
3、日本の人口、大幅減
 総務省は、4月16日、平成24年10月1日現在の我が国の人口推計の結果を公表しました。
 それによりますと、同時点での我が国の人口は1憶2,751万5千人で、1年間に28.4万人の減少となりました。減少は2年連続であり、また減少率は0.22%と大幅なものとなります。減少幅は比較可能な1950年以降で最大となります。
 この内65歳以上の高齢者は3,079万人であり、初めて3千万人を超えました。また、高齢者が総人口に占める割合は24.1%であり、過去最高です。出生児数は105万人と前年比▲3千人であり、過去最低となります。
 人口比を男女別に見ますと、女性100人に対し男性は94.7となっており、女性の比率が拡大しています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/jinsui/2012np/pdf/gaiyou1.pdf
 
4、IMF、日本の成長率を上方修正
 IMF(世界通貨基金)は、4月16日、世界経済見通し(アウトルック)を公表しました。今回の公表は、前回1月の公表を修正したものです。
 それによりますと、2013年の世界全体の実質経済成長率の見通しを3.3%としました。これは前回1月の見通しから▲0.2%下方修正したものです。
 国別に見ますと、日本は1.6%(前回1月の見通しから+0.4%上方修正)、米国は1.9%(同▲0.2%下方修正)、ユーロ圏は▲0.3%のマイナス(同▲0.2%の下方修正)、中国は8.0%(同▲0.1%下方修正)、インドは5.7%(同▲0.2%下方修正)となっています。ユーロ圏の主要国で見ますと、ドイツは0.6%(同+0.1%上方修正)、フランスは▲0.1%のマイナス(同▲0.4%の下方修正)、イタリアは▲1.5%のマイナス(同▲0.4%の下方修正)となっています。
 また、2014年の経済成長の見通しは世界全体で4.0%としています。これは、前回1月時点での見通しと同じです。国別に見ますと、日本は1.4%(前回1月の見通しから+0.7%の上方修正)、米国は3.0%(同▲0.1%の下方修正)、ユーロ圏は1.1%(前回と同じ)、中国は8.2%(同▲0.3%の下方修正)、インドは6.2%(同▲0.1%の下方修正)となっています。
 参考:http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2013/01/pdf/c1.pdf
 
5、平成24年度の貿易赤字、過去最大
 財務省は、4月18日、平成24年度分の貿易統計(速報)の結果を発表しました。
 平成24年度の貿易赤字(輸出額―輸入額)は▲8.2兆円の赤字であり、赤字額は比較可能な1979年度以降で最大となりました。
 この内、輸出額は63.9兆円であり、前年度比で▲2.1%の減少となりました。また、輸入額は72.1兆円であり、対前年度比で+3.4%の増加となりました。
 輸出額が増加した主な品目は、自動車(対前年度比+7%)、自動車の部分品(同+6%)でした。一方、輸入額が増加した主な品目は、液化天然ガス(同+15%)、原粗油(同+5%)、通信機(同+32%)等でした。
 地域別に見ますと、輸出額で見ますと、米国向け(同+10%増)は増加しましたが、EU向け(同▲14%の減)、アジア向け(同▲3%減)、中国向け(同▲9%減)は減少しています。
 参考: http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2012_4-3.pdf
 
6、平成24年度の消費者物価、下落
 総務省は、4月26日、平成24年度平均の消費者物価指数の結果を公表しました。
 それによりますと、平成24年度の生鮮食料品を除く消費者物価は対前年度比で▲0.2%の下落となりました。平成23年度は、対前年度比で0.0%でしたので、下落は2年ぶりとなります。また、総合でも対前年度比で▲0.3%の下落となっています。総合で対前年度比マイナスとなるのは4年連続です。
 対前年度比で下落した主な品目は、ノート型パソコン(対前年度比▲14%下落)、テレビ(同▲5%下落)、電気冷蔵庫(同▲25%下落)、ルームエアコン(同▲9%下落)、外国パック旅行(同▲4%下落)等となっています。逆に上昇した主な品目は、電気代(同+5%)、ガス代(同+3%)、ガソリン(同+1%)等となっています。
 また、同日、平成25年3月分の全国の消費者物価指数も公表しました。3月の生鮮食料品を除く総合指数は対前年同月比で▲0.5%下落しました。対前年同月比で下落するのは5カ月連続となります。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/nendo/pdf/zen-nd.pdf#page=4
 
7、日銀、2015年度の物価上昇率の見通しは1.9%
 日銀は、4月26日、「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)を発表しました。今回の見通しは前回1月の見通しを修正したものです。
 それによりますと、2013年度の消費者物価指数(除く生鮮食品)の見通し(政策委員見通しの中央値:以下同じ)は+0.7%(前回1月の見通しより+0.3%上方修正)、2014年度は+1.4%(除く消費税引き上げの影響:同+0.5%の上方修正)、2015年度は+1.9%(今回初めての見通し)としました。
なお、消費税引き上げの影響を考慮した消費者物価上昇率の見通しは、2014年度が+3.4%、2015年度が+2.6%としています。
 参考:http://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor1304a.pdf
 
8、2012年度の失業率、0.2%低下
 総務省は、4月30日、2012年度の「労働力調査」の結果を発表しました。
 2012年度平均の完全失業率は4.3%であり、前年度に比べて0.2ポイント低下しました。201年度平均の完全失業者数は280万人と、前年度に比べて18万人減少しています。
 また、厚生労働省は、同日、2012年度の「一般職業紹介状況」について発表しました。2012年度平均の有効求人倍率は0.82倍で、前年度に比べて0.14ポイント上昇(好転)しました。また、同年度平均の有効求人は前年度に比べて13.6%増となっています。
 参考:URL1 URL2
 
9、経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査:2013年3月速報分:2013年4月30日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。3月分の概要(速報)は以下の通りです。
 -生産は下げ止まり、一部に持ち直しの動き―
 ・今月は、生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。
 ・製造工業生産予測調査によると、4月上昇の後、5月は低下を予測している。
 ・総じて見れば、生産は穏やかな持ち直しの動きがみられる。
3月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
3月の生産は、前月比0.2%の上昇と4カ月連続の上昇(前年同月比は▲7.3%の低下)となり、指数水準は89.8(季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、化学工業(除、医薬品)、電子部品・デバイス工業、精密機械工業情報通信機械工業等であった。品目別にみると、アクティブ型液晶素子(中・小型)、蒸気タービン部品、橋りょうの順に上昇に寄与している。
(2) 出荷
3月の出荷は、前月比0.3%の上昇と2カ月連続の上昇(前年同月比は▲5.8%の低下)となり、指数水準は91.6(季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、情報通信機械工業等であった。
(3)在庫
3月の在庫は、前月比▲0.2%の低下と8カ月連続の低下(前年同月比は▲4.7%の低下)となり、指数水準は102.4(季節調整済み)となった。在庫の低下に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、電気機械工業等であった。
3月の在庫率は、前月比▲1.2%の低下と6カ月連続の低下(前年同月比は3.8%の上昇)となり、指数水準は119.7(季節調整済み)となった。
製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、4月は前月比0.8%の上昇、5月は同▲0.3%の低下を予想している。4月の上昇は、輸送機械工業、一般機械工業、紙パルプ工業等による。5月の低下は、輸送機械工業、金属製品工業、化学工業等による。3月の実現率は0.8%、4月の予測修正率は1.1%となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
 
10、3月の消費支出、9年ぶりの高い伸び
 総務省は、4月30日、3月の「家計調査報告」(速報)を公表しました。
 3月の2人以上の世帯の消費支出は31.6万円であり、前年同月比5.2%の増(実質)となった。増加率は2004年2月以来の高さとなった。名目でも4.1%の増となっている。
 実質で対前年同月比で増加した主な項目は、住居費(+23%)、被服および履物(+9%)、交通・通信費(+12%)等となっている。
 一方、減少した主な品目は、光熱・水道(▲4%減)、教育費(▲8%)、家具・家事用品(▲4%減)等となっている。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf
 
11、2012年の世界貿易は急減速、WTO
 WTO(世界貿易機構)は、4月10日、2012年・2013年の世界貿易の実績及び見通しを発表しました。
 2012年の世界の商品貿易の伸びは2.0%(実質)であり、前年2011年の伸び5.2%から大幅に縮小しました。この値は、輸出と輸入の平均です。
 過去20年間の平均は5.3%でしたので、2012年の値はこの値を大きく下回る値となっています。
 先進国の輸入が▲0.1%減とマイナスになったことが大きな要因です。国・地域別に見ますと、EU27カ国の輸入が▲2.0%減となっており、債務危機やユーロ危機の影響が出ています。この地域の輸出も0.3%増の小幅な増にとどまっています。世界最大の輸入国である米国の輸入は3.6%増であり、前年の3.8%増から伸びが鈍化しました。中国の輸入は3.6%増であり、前年の8.8%増から大幅に鈍化しました。日本は、輸入が3.7%増、輸出は▲1.0%減となり、ともに前年(輸入4.3%増、輸出▲0.6%減)を下回りました。
 世界の商品貿易の伸び率の2013年の予測は3.3%、2014年は5.0%としています。
 参考: http://www.wto.org/english/news_e/pres13_e/pr688_e.pdf
 
 



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