MMC-MIF-BEANS Monthly

[No.2011-02] 2011年2月17日発行


ニ ュ ー ス 目 次  
    
MEMS協議会メンバー 大いに交流する ~H22年度第2回MEMS協議会メンバー交流会(2月8日)
BEANSの成果、注目される
TIA-NMEMS拠点の構築進む ~つくば産総研 新クリーンルームおよび最新MEMS設備のお披露目(2月9日)
GDMS2011開催-大雪の中大盛況
MemsONE(MEMS用設計・解析支援システム) V4 発売開始
MemsONE知識データベース、内容を拡充 
国際会議MEMS2011でBEANS成果を発表
  
総合イベント マイクロナノ2011
マイクロナノイノベータ人材育成プログラム関連講習会
日韓中MEMS標準化ワークショップ
MEMS協議会アフリエート関係のイベント
 
経済・政策動向トピック
 
MMC運営委員会、評議員会、理事会、BEANS研究所臨時総会の開催予定
  
ニ ュ ー ス 本 文


 MEMS協議会メンバー 大いに交流する ~H22年度第2回MEMS協議会メンバー交流会

 MEMS協議会の諸活動の理解を深め、協議会メンバーの相互交流の場である今年度の第2回のMEMS協議会メンバー交流会が、平成23年2月8日午後5時から霞ヶ関の商工会館で開催されました。
 当日は、今年度の第2回MEMS協議会推進委員会とMEMS懇話会が、MEMS協議会推進委員会委員と行政側である経済産業省、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の出席によって開催され、引続いて平成22年度第2回MEMS協議会メンバー交流会が開催されました。
 メンバー交流会には、企業メンバーの方々の他、MEMS協議会推進委員、経済産業省製造産業局産業機械課及び産業技術環境局研究開発課、NEDOの関係の方々、MEMS協議会の海外アフィリエート機関の方々など、78名がご出席されました。
(詳細は以下のブログ記事を参照ください)
http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/02/memsh22mems2011.html

 BEANSの成果、注目される

平成20年7月から5カ年計画で始まったBEANSプロジェクトは3年目の平成22年度も終わろうとしています。BEANSでの研究成果は基本的には国内外の学会発表や論文発表により公表していますが、一方最近は、新聞・雑誌やネットでのメディア報道という形で業界から注目されることが増えてきました。今年に入って年初からBEANS関連のメディア報道が相次いでいますので、そのうちのいくつかをご紹介します。 

■「BEANSプロジェクトマネジメントの先進性」に着目してとりあげたのは
★日経産業新聞2011/01/04&05 【フロンティア 知恵を絞る】
 上:「MEMSを産業の豆に」 下:「進捗管理で企業流の開発」
★電波新聞 2011/01/05「電子産業の“豆”MEMSが切り拓く新規産業、先進の製造技術」

■3D BEANS・G-Device関係のナノ粒子や微細加工に関しては
★日経産業新聞2011/01/07「ナノ粒子自在に張り付けペプチドで接着、顕微鏡部品に応用へ」
★日本経済新聞 2011/01/17 「シリコン基板上に微小な蓄電部品」
★電波新聞 2011/01/07 「低炭素社会に貢献する多機能MEMSセンサモジュール」

■Macro BEANS関係の繊維状基材のナノ技術では
★日経産業新聞 2011/01/07 「ハンカチが太陽電池に。電気通す布。」
★寝具新聞 2011/01/15 「静電を検知する布。介護シーツなどに応用。」

■東芝㈱が発表したマイクロプローブ式の次世代半導体向け描画技術については
★ 日経産業新聞2011/01/26、★日刊工業新聞2011/01/26、★化学工業日報 ★電波新聞2011/01/27、★日経BP Tech-On などで取り上げられました。

■Life BEANS九州関係では★日本経済新聞2011/01/24 「たためる太陽電池「シリコン並み」発電効率にメド、九大などが基盤技術」 という記事になりました。

■MEMSの国際会議MEMS2011に論文が大量に採択されたことについては
★日刊工業新聞2011/01/28「 BEANSプロの成果、国際学会で7件採択」
★電波新聞2011/02/07「BEANSプロジェクト高水準のMEMS研究、国際会議で論文7件」
★日経BPのサイトTech-On: 「MEMS2011に7件の論文が採択」,BEANSプロジェクトが成果発表  http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110125/189001/?ST=print

■BEANSプロジェクトにおける知財マネジメントの革新性については
★日経BPのサイトTech-On:「異分野融合型次世代デバイス製造プロジェクト、知的財産ポリシーを公表」http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20110201/189209/?ST=print

と詳細に報じられました。

 TIA-NMEMS拠点の構築進む ~つくば産総研 新クリーンルームおよび最新MEMS設備のお披露目

 TIA-NMEMS拠点における「つくばR&Dプラットフォーム」の主要な構成要素として、産総研集積マイクロシステム研究センター(つくば東事業所)に導入された8インチを中心とする最新MEMS関連設備およびセンサーネットクリーンルームの見学会が、2011年2月9日、国際ワークショップ、GDMS2011と並行して開催されました。同じTIA-nano拠点の一つであるナノエレWGや茨城県、経産省、NEDOの皆さんなどが参加され、構築の進む、NMEMS拠点の最新状況について理解を深めていただきました。(詳細は以下のブル義記事を参照ください)
http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2011/02/tia-nmemsmems20.html

 GDMS2011、雪の中を120名超える参加

 昨年よりNEDOの委託事業BEANSプロジェクトの中で、単年度での新たな研究テーマとして「⑤高機能センサネットシステムと低環境負荷型プロセスの開発」に関する研究開発をAIST集積マイクロシステム研究センター前田センター長を研究体長として、鋭意取り組んできました。3月の終了前に、現状でみえてきたその成果について内外に報告しようということで、International Workshop on Green Devices and Micro Systems(GDMS2011)を平成23年2月9日(水)、AISTつくば中央共用講堂で開催しました。
(詳細は以下のブログを参照ください)
http://beanspj.cocolog-nifty.com/blog/2011/02/gdms2011--6bbc.html

 MemsONE(MEMS用設計・解析支援システム) V4 発売開始

 MemsONE(MEMS用設計・解析支援システム)は、平成20年2月にバージョン1.0をリリースしてから今年で3年になります。この間、バージョン1.1、2.0、3.0をリリースし、機能の改善・強化および安定化を継続的に図ってきました。
 そして、本年2月初旬には、解析能力や操作性および利用環境をより向上させたバージョン4.0のリリースを開始致しました。このバージョンの主な改善・強化項目は、次の通りです。
 ①Windows7への対応
 ②解析機能の改善・強化(大変形問題への接触解析機能の追加など)
 ③MEMS回路シミュレータの改善・強化(マクロモデル抽出機能の追加など)
 ④解析条件設定機能の改善・強化
 ⑤プレ機能の改善・強化
 ⑥ポスト機能の改善・強化
 ⑦インストール環境の整備
 ⑧ネットワークライセンス機能の追加
 ⑨材料データベースの機能強化とデータの充実
以上の改善・強化により、機能品質が一段と向上し、完成度が高められました。今後は、このバージョン4.0による販売・頒布活動を開始し、普及に注力していきます。また、販売・頒布活動と並行して、実習講座や技術交流会などによるユーザ支援を強化して、固定ユーザの拡大と新規ユーザ獲得を図ります。

 MemsONE知識データベース、内容を拡充

 MemsONEの特徴の一つに位置付けられる「MemsONE知識データベース」に於いて、次の改造およびデータ結合により、使い易さや知識拡充が図られています。
 ①MemsONEとは独立したPC環境でも動作する様に改造
 ②ファインMEMS知識データとユーザ提供データを結合して計3,400件に拡充
 このMemsONE知識データベースは、バージョン2.0として、MemsONEバージョン4.0と同時期にリリースを開始しています。ご利用は無償ですが、利用者はMemsONEユーザおよびMMC賛助会員様が対象となります。ご希望の際は、MemsONEサポートセンター(TEL:03-5835-1870,E-mail:[email protected])にお問合せください。

 国際会議MEMS2011でBEANS成果を発表

 国際会議MEMS2011(24th IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)がメキシコ・カンクンのHilton Cancun Golf & Spa Resortで2011年1月23日(日)~1月27日(木)に開催されました。国際会議MEMSはマイクロ・ナノテクノロジー分野における主要国際会議です。BEANSプロジェクトからは、2件のオーラル発表と5件のポスター発表が採択されました。詳細はブログBEANSてくのろじぃを参照してください。
http://beanspj.cocolog-nifty.com/tech/2011/02/m-e69d.html



  

 総合イベント マイクロナノ2011

マイクロマシン/MEMS展、ROBOTECH、他同時開催プログラム
日時:2011年7月13日~15日
場所:東京ビッグサイト 東ホール
主催:(財)マイクロマシンセンター
オーガナイザー:メサゴメッセフランクフルト
詳細は、http://www.micromachine.jp/ にてご確認ください。

 マイクロナノイノベータ人材育成プログラム関連の講習会

◆第16回MEMS講習会
日時:2011年2月22日(火)13:00-18:30
場所:名古屋大学 東山キャンパス IB電子情報館 IB-014講義室
      http://www.nagoya-u.ac.jp/global-info/access-map/access/
参加費:(資料代、懇親会費含む、当日現金でお支払いお願いします): 
① 一般(5,000円)   ②MEMS協議会メンバー(4,000円) ③学生(2,000円)
<申込先>
(財)マイクロマシンセンターMEMS協議会事務局 
E-mail:[email protected]

 日韓中MEMS標準化ワークショップ

日時:2011年6月24日(金)午前中
場所:ロイトン札幌
内容:MEMS関連の国際標準化に関する日本、韓国、中国の専門家によるワークショップ

 MEMSアフリエート関係のイベント

First International Symposium on Integrated Microsystems (ISIM2011)
日時 : 2011年2月9日(水) ~ 10日(木)
場所 : 2月9日(水)産総研つくばセンター つくば中央共用講堂 2階大会議室
 (http://www.aist.go.jp/aist_j/guidemap/tsukuba/tsukuba_map_main.html
 2月10日(木)つくば国際会議場(エポカル)
 (http://www.epochal.or.jp/floor_guide/index.html) 
 (http://www.epochal.or.jp/access/map_shuhen.html)
主催 : 東北大学 マイクロシステム融合研究開発センター (μSIC)、
産総研 集積マイクロシステム研究センター (UMEMSME)
参加費 : 無料 (「ポスターセッションおよび意見交換会」は\3,000程度の会費)
問合先 : 東北大学 マイクロシステム融合研究開発センター 蛸島武尚
Tel.022-795-6936, Fax 022-795-6935、E-mail [email protected]
 
SMART SYSTEMS INTEGRATION
European Conference & Exhibition on Integration Issues of Miniaturized Systems – MEMS, MOEMS, ICs, and Electronic Components
日時:3月22日(火)~23日(水)
場所:Dresden, Germany
主催・共催:Mesago Messe Frankfurt GmbH、Fraunhofer-ENAS、Fraunhofer-IZM
 
◆ 米国MEMS Industry Group関連イベント
MEMS Education Series
(http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3446)
Consumer MEMS: The Sky is The Limit
January 13, 2011 11:30 AM ET/ 8:30 AM PT
 
MEMS Testing Standards Workshop
(http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3918)
At MEMS 2011 - IEEE International Conference
January 26, 2011 5:00pm-6:30pm - Cancun, Mexico
March 16, 2011 10:00am - 4:00pm - San Jose, CA
 
M2M Member-to-Member Forum
(http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3772)
March 16-17, 2011 - San Jose, CA
Strategies to Reduce Cost and Time of MEMS End-of-Line Testing
 
US MEMS Day
(http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3921)
At Hannover Messe Exhibition 2011
April 5, 2011 - Hannover, Germany
 
MEMS Pavilion, Conference Tracks and Preconference Symposium
(http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageid=3915)
At Sensors Expo & Conference
June 6-8, 2011 - Rosemont, IL
 
Symposium - MEMS & NEMS Fabrication, Devices & Applications, featuring MIG member speakers  → 参照
At Microtech Conference & Expo 2011
June 13-16, 2011 - Boston, MA
 
MEMS Executive Congress 2011
November 2 - 3, 2011 - Monterey, CA




 マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信します。


1.世界経済、2010年は3.9%成長
 世界銀行は、1月12日、2010年の世界経済の実質成長率は3.9%となったと発表しました。この数字は昨年6月に公表した予測(3.1~3.3%)を上回っています。
 また、併せて2011年及び2012年の予測も公表しました。
2011年は3.3%成長と予測しています。この内、高所得国は2.4%、途上国は6.0%の成長と予測しています。2010年は、高所得国の成長率が2.8%、途上国の成長率が7.0%ですので、2011年はいずれも下回っています。
2012年の成長予測は3.6%と予測しています。この内、高所得国が2.7%、途上国が6.1%の成長と予測しています。
 参考:URL
 
2.11月の機械受注、前月比3%減
 内閣府は、1月13日、2010年11月の機械受注実績を公表しました。
 11月の機械受注実績は、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」で7,230億円となり、対前月比で3.0%減少しました。これは3カ月連続で対前月比が減となる数字です。この内、製造業は10.6%増ですが、非製造業(船舶・電力を除く)が10.5%の減となっています。
 増加した主な業種は、情報通信機器(+78%)、精密機器(+45%)、化学工業(+35%)等となっています。一方、受注額が減少した主な業種は、鉱業(▲65%)、リース業(▲23%)、運輸業(▲32%)等となっています。
また、受注総額でも対前月比で8.3%減となりました。外需が17.8%減少したのが目立っています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/juchu/1011juchu.html
 
3.月例経済報告(1月21日)

 内閣府は、1月21日、月例経済報告を発表しました。
 1月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、足踏み状態にあるが、一部に持ち直しに向けた動きがみられる。ただし失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」としています。基調判断については、前月の「足踏み状態となっている」から上方修正しましたが、基調判断を上方修正するのは7カ月ぶりとなります。
「先行きについては、当面は弱さが残ると見られるものの、海外経済の改善や各種の政策の効果などを背景に、景気が持ち直していくことが期待される。
一方、海外景気の下振れ懸念や為替レート・株価の変動などにより、景気がさらに下押しされるリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である」としています。この表現は4カ月連続となっています。
また、「政府は、「新成長戦略」に基づき、日本経済を本格的な回復軌道に乗せるとともにデフレを終結させるよう政策運営を行う。政府はデフレからの脱却を喫緊の課題と位置づけ、日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な政策努力を行う。」としています。
 参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/2011/0121getsurei/main.pdf
 
4.日銀、10年度の成長率見通しを上方修正
 日銀は、1月25日、金融政策決定会議を開き、10年度の成長見通しを上方修正しました。
 2010年10月に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)の中間評価では10年度のGDP(国内総生産)の成長見通しを2.1%としていましたが、今回は3.3%に上方修正しました。
 ただ、11年度の成長率は昨年10月見通しでは1.8%成長と予測していましたが、今回は1.6%と下方修正しています。また、12年度の成長率も0.1%下方修正し2.0%としました。
 また、消費者物価も上方修正しています。昨年10月の展望リポートでは10年度の消費者物価指数(除く生鮮食料品)をマイナス▲0.4%と予想していましたが、今回はマイナス▲0.3%と上方修正しています。
 参考:http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc11/k110125.pdf
 
5.2010年の世界の失業率は下降
 ILO(国際労働機関)は、1月25日、2010年末の世界の失業率を発表しました。
 それによりますと、10年末の世界の失業率は6.2%であり、前年より0.1%低い数字となりました。また、2011年末には10年から低下し6.1%になると予想しています。
 10年末の失業率を地域別に見ますと、先進国・EUの失業率は8.8%で対前年比+0.4%、中国を含む東アジアは4.1%で対前年比マイナス0.3%、東南アジア・太平洋諸国は5.1%で同マイナス0.1%、南アジアは4.3%で同マイナス0.1%等となっています。
参考:URL1 URL2

 
6.IMF、世界の成長率を上方修

 IMF(世界通貨基金)は、1月25日、世界経済見通し(アウトルック)の見直し結果を公表しました。
 それによりますと、2011年の世界の実質経済成長率を4.4%としましたこれは、前回2010年10月の見通しを0.2%上方修正したものです。ただ、2009年の成長率5.0%は下回っています。
 この内、先進国の11年の成長率は2.5%(前回10月の予測より0.3%上方修正)、途上国の成長率は6.5%(同0.1%上方修正)としています。
 11年の成長率予測を国別に見ますと、米国が3.0%(同0.7%上方修正)、日本が1.6%(同0.1%上方修正)、ユーロ圏が1.5%(同変化なし)、中国が9.6%(同変化なし)、インドが8.4%(同変化なし)等となっています。
 また、12年の成長率の予測は4.5%であり前回の予測と同じとなっています。
 参考:http://www.imf.org/external/pubs/ft/weo/2011/update/01/index.htm
 
7.10年の貿易黒字、大幅増
 財務省は、1月27日、2010年の貿易統計(速報)を発表しました。
 それによりますと、10年の貿易黒字は6.8兆円であり対前年比で2.5倍の黒字となりました。
 輸出額は対前年比24%増の67.4兆円でした。また、輸入額は対前年比18%増の60.6兆円です。
 輸出額で増加した主な品目は、自動車(+37%)、自動車の部分品(+34%)、鉄鋼(+27%)等となっています。輸入額で増加した主な品目は、原粗油(+24%)、液化天然ガス(+22%)、非鉄金属(+59%)等となっています。
 輸出を地域別で見ますと、中国向けの輸出額が13.1兆円(+28%)、アメリカが10.4兆円(19%)となっています。中国向けの輸出がアメリカ向けを上回ったのは2年連続となります。輸入でみますと、中国が13.4兆円(+17%)、アメリカが5.9兆円(+7%)等となっています。
 参考:http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2010.pdf
 
8.12月の完全失業率、改善
 総務省は、1月28日、2010年12月の労働力調査(速報)の結果を発表しました。
 12月の完全失業率は4.9%であり、前月比で0.2%改善しました。改善は3カ月ぶりです。年齢別では、15~24歳の完全失業率は7.5%であり、対前年同月比で0.9%改善したことが目立っています。
 併せて2010年平均の失業率も発表しました。2010年平均の失業率は5.1%であり前年と同率でした。
 また、同日、労働省は2010年12月の有効求人倍率も発表しました。同月の有効求人倍率は0.57倍となり前月と同じ水準です。併せて2010年平均の有効求人倍率も発表しました。年平均の有効求人倍率は0.52倍で、前年に比べて0.05ポイント上昇しています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
   http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/nen/ft/pdf/youyaku.pdf
  http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000zu5i-img/2r9852000000zuas.pdf
 
9.経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査 2010年12月速報分 2011年1月31日)

 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。12月分の概要(速報)は以下の通りです。
 -持ち直しの動きがみられる鉱工業生産―
 ・今月は、生産、出荷、在庫が上昇、在庫率は横ばいであった。
 ・製造工業生産予測調査によると、1月上昇の後、2月は低下を予測している。
 ・総じて見れば、生産は持ち直しの動きがみられる。
12月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
12月の生産は、前月比3.1%の上昇と2カ月連続の上昇 (前年同月比は4.6%の上昇)となり、指数水準は94.6 (季節調整済)となった。生産の上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業等であった。品目別にみると、普通乗用車、固定コンデンサ、駆動伝導・操縦装置部品の順に上昇に寄与している。
(2) 出荷
12月の出荷は、前月比1.1%の上昇と2カ月連続の上昇(前年同月比は5.3%の上昇)となり、指数水準は95.7 (季節調整済)となった。出荷の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、輸送機械工業、プラスチック製品工業等であった。
(3) 在庫
12月の在庫は、前月比1.4%の上昇と3カ月ぶりの上昇(前年同月比は3.4%の上昇)となり、指数水準は96.2(季節調整済み)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、電子部品・デバイス工業、鉄鋼業等であった。
12月の在庫率は、前月比0.0%の横ばい(前年同月比は▲1.8%の低下)となり、指数水準は108.1(季節調整済み)となった。
製造工業生産予測調査
製造工業生産予測調査によると、1月は前月比5.7%の上昇、2月は同▲1.2%の低下であった。1月の上昇は、輸送機械工業、一般機械工業、情報通信機械工業等により、2月の低下は、情報通信機械工業、輸送機械工業、電気機械工業等による。12月の実現率は▲0.2%、1月の予測修正率は1.7%となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
 
10.国富、2年連続のマイナス
 内閣府は、1月31日、2009年度の国民経済計算(確報)を発表しました。
 それによりますと、国民が保有する資産から負債を差し引いた正味資産(国富)は、2009年度で2,712兆円でした。この数字は対前年度比▲3.4%のマイナスであり、2年連続のマイナスとなりました。
 内訳を見ますと、土地の資産が対前年度比▲4.1%の1,208兆円となったことも大きな原因となっています。これに対して、対外純資産は対前年度比+18%の266兆円と過去最大となりました。
 また、部門別の内訳を見ますと、国・地方を合わせた「一般政府」の正味資産が▲49兆円となり、統計を取り始めて以来初めてのマイナスとなりました。
一方「家計(個人企業を含む)」の状況を見ますと、資産残高が2,403兆円で対前年度比▲0.9%のマイナスとなっています。これは主として、保有する土地の資産が対前年度比▲4.2%のマイナスの950兆円となったことが原因です。家計の金融資産は+2.0%の1,453兆円と増加しています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/h21-kaku/110131/point.pdf
 
11.2010年の労働者の給与、4年ぶり増加
 厚生労働省は、2月1日、「毎月勤労統計調査」の平成22年分の結果を公表しました。
 それによりますと、2010年の労働者一人当たりの月間給与総額は31.7万円であり対前年比0.5%の増加となりました。対前年比で増加するのは平成18年以来4年ぶりとなります。
 これは、残業代などの所定外給与が対前年比9.1%増の1.8万円となったことが大きな要因です。所定内給与は対前年比▲0.2%減と低迷しています。
 労働時間も増加し、対前比1.4%増の月146.2時間となりました。プラスになるのは4年ぶりです。
 また、「常用労働者」数は4,414万人と対前年比0.3%の増加となっています。これは7年連続の増加です。
 参考:http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/22/22p/dl/pdf2222p.pdf


 
   
 ※ 以下は現時点での予定となっております。詳細はご連絡させていただきます。
 
1.第2回運営委員会の開催案内
  開催日 平成23年3月8日(火)
  会場  MMCテクノサロン
  尚、詳細な議事、時間につきましては、後日関係者の方々にお知らせいたします。
 
2.第2回評議員会、第2回通常理事会の開催案内
  開催日 平成23年3月14日(月)
  会場  財団法人 商工会館
  尚、詳細な議事、時間につきましては、後日関係者に方々にお知らせいたします。
 
3.技術研究組合BEANS研究所第3回臨時総会の開催案内
  開催日 平成23年3月14日(月)
  会場  財団法人 商工会館
  尚、詳細な議事、時間につきましては、後日関係者の方々にお知らせいたします。

 

財団法人マイクロマシンセンター  技術研究組合BEANS研究所
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