MMC-MIF-BEANS Monthly

[No.2010-10] 2010年10月18日発行


ニ ュ ー ス 目 次  

    1 つくばイノベーションアリーナTIA-NMEMS 検討進む
    2 IEC TC47/SC47Fシアトル会議の開催(2010年10月6日~10日)
    3 MNE2010報告(2010年9月19日~22日)
    

    1 マイクロナノイノベータ人材育成プログラム関連講習会
    2 MEMSアフリエート関係のイベント


    
1 経済・政策動向トピック



 
    
  
ニ ュ ー ス 本 文

  

1 つくばイノベーションアリーナTIA-NMEMS 検討進む

 つくばイノベーションアリーナ(TIA)は、世界水準の先端ナノテク研究設備・人材が集積するつくばにおいて(独)産業技術総合研究所、(独)物質・材料研究機構、筑波大学が中核となって世界的なナノテク研究拠点を形成することを目指すものです。そのために経済産業省と文部科学省が一体となって協力し、主要企業・大学との連携網を広げ、産学官に開かれた融合拠点としてナノテクの産業化と人材育成を一体的に推進しようとしています。(詳細は以下を参照してください)
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2010/10/tia-nmems-cf49.html

2 IEC TC47/SC47Fシアトル会議の開催(2010年10月6日~10日)

 MEMSの国際標準化はIECのTC47(半導体デバイス専門委員会)の中のSC47F(MEMS分科委員会)で審議されています。IECは総会を毎年各国で開催していますが、今年はアメリカ・シアトルで10月6日より17日にかけて開催されました。この総会にTC47関係の委員会が招待され、10月6日より10日まで会議が行われました。(詳細は以下を参照してください)
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/mems/2010/10/iec-tc47sc47f20.html

3 MNE2010報告(2010年9月19日~22日)

 36nd International Conference on Micro & Nano Engineering (MNE2010)が、9月19日(日)から22日(水)まで、イタリア・ジェノバのMagazzini del Cotone(旧コトーネ倉庫)カンファレンスセンターで開催されました。
 MNEはマイクロプロセス・ナノテクノロジーの国際学会として、日本のMNC、米国EPIBNシンポジウムと共に最先端・最新研究が多く投稿される学会です。(詳細は以下を参照してください)
 http://beanspj.cocolog-nifty.com/tech/2010/10/mne-2010-836d.html




1 マイクロナノイノベータ人材育成プログラム関連の講習会


◆ 商品化推進スキル講座(12月15日)
マイクロナノイノベータ人材育成プログラムにおける商品化推進スキル講座の日程・内容が決まりました。
<日時>2010年12月15日(水)10:00-17:30(以降、懇親会)
<場所>MMCテクノサロン(東京 秋葉原)
<講師>出川通氏(株)テクノインテグレーション代表取締役
 定員20名、受講料:20,000円(資料代、昼食、懇親会費含む)

 教材開発と講師をお願いした出川氏は、MEMSに限らず、自らベンチャー起業、経営も手掛けながら、技術シーズをビジネスにつなげる様々な試みを体系化し、大学における講義、多数の著書出版などによって一般への啓蒙活動をされています。東北大学e-LearningでもMOTの講義を担当されています。詳しくは、MEMS協議会人材育成プログラムホームページ:
   ../../business/innovator/
   にてご確認ください。

◆ 「MemsONE基礎実習」 11月18日、19日
プロセスイノベータ・システムイノベータ・デバイスイノベータ
基礎レベル
”MemsONEを活用したMEMS解析基礎実習”
<日程>11月18日、19日(2日間)
<場所>MMCテクノサロン
定員5名 受講料:一般16,000円、アカデミア6,000円
問合せ・申し込みはマイクロマシンセンター内MemsONEコンソーシアム(03-5835-1870)まで

◆ 製造プロセス基礎実習:MEMS周辺回路製作実習 11月15日~18日
プロセス・デバイス・システムイノベータ
基礎レベル
”オペアンプの設計と製作”
<日程>11月15日~18日(4日間)
<場所>FAIS 共同研究開発センター
定員5名 受講料:25,000円
問合せ・申し込みは(財)北九州産業学術推進機構 産学連携センター
 093-695-3440 又はhttp://fais.ksrp.or.jp/mail/mailto.asp?id=micronano

2 MEMSアフリエート関係のイベント

◆MEMS Executive Congress
主催:米国MEMS Industry Group主催
日程:2010年11月3日~5日
場所:米アリゾナ州スコッツデール
内容:市場動向、スマートエネルギー、ロボット&ヘルスケア、次世代モバイルについてパネルディスカッションによる意見交換
・詳細は、以下から。
 http://www.memsindustrygroup.org/i4a/pages/index.cfm?pageID=3858

◆IMEC Executive Seminar
日時:11月16日(火)13:00-18:20
会場:ホテルニューオータニ(東京 紀尾井町)
その後、ベルギー王国大使館にてレセプション

詳細およびレジストレーションは、
http://www2.imec.be/be_en/education/conferences/imec-executive-seminar-japan.html
までお願いします。

◆BSAC Tokyo Technology Symposium 2010
日時:11月18日(木)9:30~17:00
会場:東京国際フォーラム

詳細およびレジストレーションは、
http://www-bsac.eecs.berkeley.edu/events/8718937787/
までお願いします。

◆ The 4th International Workshop on Innovation and Commercialization of Micro & Nanotechnology (ICMAN2010)
日時 : 11月22日(月)~ 24日(水)
場所 : 上海 Shanghai Institute of Microsystem and Information Technology (SIMIT)
www.icman.com をご覧ください。

◆ 次世代センサ協議会 センサ総合シンポジウム   
日時:2010年11月24 (水) -26日 (金) 10:00 - 17:00
会場:東京ビッグサイト 東ホールセンサエキスポジャパン2010会場内特設会場
参加費:主催会員 10,000円(全セッション申込50,000円) 協賛会員 12,000円
(全セッション申込60,000円) 一般 14,000円(全セッション申込70,000円)
問合先 : 次世代センサ協議会 事務局 大森陽子 Tel. 03-5297-8855
http://www.cnt-inc.co.jp/jisedai/

◆ 「マイクロシステム融合研究開発センターシンポジウム」
日時 : 12月6日(月)
場所 : 仙台サンプラザ
主催 : 東北大学 マイクロシステム融合研究開発センター

◆ 「第6回フラウンホーファーシンポジウム in SENDAI」
日時 : 12月7日(火)
場所 : 仙台サンプラザ
主催 : 仙台市、フラウンホーファー研究機構、フラウンホーファー日本代表部
後援 : MEMSパークコンソーシアム
問合先 : 仙台市経済局産業創出部産学連携推進課 和田 信也
Tel. 022-214-8245、 E-mail:[email protected]

◆ 「International Symposium on Microsystem Hetero Integration」
日時 : 2011年2月10日(木)
場所 : 産総研つくば
主催 : 東北大学マイクロシステム融合研究開発センター、産総研集積マイクロシステム研究センター





 本項は、マイクロマシン/MEMSを取り巻く経済・政策動向のトピックを、いろいろな観点からとらえて発信しています。
 
1.本年4~6月のGDPを上方修正
 内閣府は、9月10日、2010年4~6月期のGDP(国内総生産)の改定値(2次速報値)を発表しました。
 それによりますと、この間のGDPの成長率は実質で前期比0.4%増となりました。前回の8月16日公表の1次速報値0.1%より上方修正されています。年率換算では1.5%の成長率となります。前回の速報値と比べて、民間の設備投資が0.5%成長から1.5%成長に増加したことが大きな要因になっています。
 また、名目GDPは前期比▲0.6%減(一時速報値では▲0.9%減)、年率で▲2.5%減(1次速報値では▲3.7%減)と修正されています。
 参考:http://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/qe102-2/main_1.pdf

2.月例経済報告(9月10日)
 内閣府は、9月10日、月例経済報告を発表しました。
 9月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、着実に持ち直してきおり、自律的回復に向けた動きも見られるが、このところ環境の厳しさは増している。また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」としています。基調判断については、4カ月連続で据え置きましたが、「環境の厳しさは増している」との表現を付け加えています。
 「先行きについては、当面、雇用情勢に厳しさが残るものの、海外経済の改善や各種の政策の効果などを背景に、企業収益の改善が続く中で、景気が自律的な回復へ続くことが期待される。
一方、海外景気の下振れ懸念や為替レート・株価の変動などにより、景気が下押しされるリスクが強まっている。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である」としています。今回は為替についても言及していますが、為替について言及するのは1年7カ月ぶりです。
 また、「政府は、「新成長戦略」に基づき、日本経済を本格的な回復軌道に乗せるとともにデフレを終結させるよう政策運営を行う。このところの円高や海外経済の減速懸念等による景気の下振れリスクに機動的に対応するため、「新成長戦略実現に向けた3段構えの経済対策」を9月10日に決定した。政府は、デフレからの脱却を喫緊の課題と位置づけ、日本銀行と一体となって、強力かつ総合的な政策努力を行う。」としています。
 参考:http://www5.cao.go.jp/keizai3/2010/0910getsurei/main.pdf

3.8月の貿易黒字、対前年比で減少
 財務省は、9月27日、8月分の貿易統計(速報)を発表しました。
8月の貿易黒字額は約1千億円となり、対前年同月比で37.5%の減少となりました。対前年比で黒字額が減少するのは15カ月ぶりとなります。
 内訳は、輸出が5.2兆円で対前年同月比15.8%の増、輸入が5.1兆円で同17.9%の増です。輸入額が増加した主な品目は、液化天然ガス(対前年同月比56%増)、鉄鉱石(同107%増)、非鉄金属(同55%増)となります。また、輸出額が増加した主な品目は自動車(同19%増)、鉄鋼(同26%増)、金属加工機械(同99%増)となっています。
 参考:http://www.customs.go.jp/toukei/shinbun/trade-st/gaiyo2010_08.pdf

4.企業向けサービス価格、23ヵ月連続低下
 日銀は、9月27日、8月分の企業向けサービス価格(速報)を公表しました。
 それによりますと、8月の企業向けサービス価格は対前年同月比で▲1.1%低下しました。これで23カ月連続して対前年同月比でマイナスとなります。
 低下したものとしては、事務所賃貸(対前年同月比▲4.0%)、移動電気通信(同▲7.8%)、広告(同▲1.0%)、リース・レンタル(同▲4.2%)等となっています。一方、上昇したものとしては、国際航空貨物輸送(+14.9%)、有料道路(+4.6%)、内航貨物輸送(+5.9%)等となっています。
 参考:http://www.boj.or.jp/type/stat/boj_stat/cspi/cspi1008.pdf

5.経済産業省の主な経済指標(鉱工業指標調査 2010年8月速報分 2010年9月30日)
 経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。これは鉱工業製品を生産する国内の事業所における生産、出荷、在庫に係る諸活動、製造工業の設備の稼働状況、各種設備の生産能力の動向、生産の先行き2カ月の予測の把握を行うものです。概要は以下の通りです。
 -生産は横ばい傾向、先行きについては弱含み―
 ・今月は、生産、出荷が低下、在庫が上昇、在庫率は低下であった。
 ・製造工業生産予測調査によると、9月、10月とも低下を予測している。
 ・総じて見れば、生産は横ばい傾向となっており、先行きについては弱含んでいる

 8月の生産・出荷・在庫動向
(1) 生産
 8月の生産は、前月比▲0.3%の低下と3カ月連続の低下(前年同月比は15.4%の上昇)となり、指数水準は94.5 (季節調整済)となった。生産の低下に寄与した業種は、一般機械工業、鉄鋼業、その他工業等であった。品目別にみると、反応用機器、アクティブ型液晶素子(大型)、普通トラックの順に低下に寄与している。
(2) 出荷
 8月の出荷は、前月比▲0.5の低下と2カ月連続の低下 (前年同月比は16.2%の上昇)となり、指数水準は96.0 (季節調整済)となった。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、その他工業等であった。
(3) 在庫
 8月の在庫は、前月比0.7%の上昇と2カ月ぶりの上昇(前年同月比は2.5 %の上昇)となり、指数水準は97.4(季節調整済み)となった。在庫の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、情報通信機械工業等であった。
 8月の在庫率は、前月比▲0.9%の低下と2カ月ぶりの低下(前年同月比は▲14.2%の低下)となり、指数水準は107.2(季節調整済み)となった。

製造工業生産予測調査
 製造工業生産予測調査によると、9月は前月比▲0.1%の低下、10月は同▲2.9%の低下であった。9月の低下は、輸送機械工業、その他、電子部品・デバイス工業等により、10月の低下は、輸送機械工業、情報通信機械工業、金属製品工業等による。8月の実現率は▲2.0%、9月の予測修正率は▲2.3%となった。
 参考:http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html

6.8月の完全失業率は5.1%
 総務省は、10月1日、8月の失業率を発表しました。
 それによりますと、8月の完全失業率(季節調整値)は5.1%であり、3カ月連続して減少しました。主な産業別就業者数で見ますと、前年同月に比べて増加した業種は、「医療、福祉」「教育、学習支援業」などです。逆に、前年同月比で就業者数が減少した業種は、「建設業」「サービス業」「製造業」などとなっています。
 また、厚生労働省は、同日、8月の有効求人倍率を発表しました。8月の有効求人倍率(季節調整値)は0.54倍となり、前月を0.01ポイント上回りました。有効求人倍率が前月を上回るのは4カ月連続となります。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/pdf/05400.pdf
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000she4.html

7.8月の家計支出、増加
 総務省は、10月1日、8月の家計調査の結果を発表しました。
 それによりますと、8月の2人以上の世帯の消費支出は1世帯当たり29.3万円であり、前年同月比で実質1.7%の増加となりました。これで3カ月連続で前年同月比増加となります。
 増加した項目としては、「住居費(+17%)」「交通・通信費(+9%)」「教育費(+6%)」等となっています。また、減少したものとしては、「保険医療費(-13%)」等となっています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/pdf/fies_mr.pdf

8.8月の消費者物価、18か月連続下落
 総務省は、10月1日、8月の全国の消費者物価を発表しました。
 生鮮食料品を除く総合では、前年同月比で▲1.0%のマイナスとなりました。これで18カ月連続のマイナスとなります。
 内訳で見ますと、マイナス幅が大きかったものは、「教養娯楽用耐久財(▲3.5%)」「シャツ・セーター・下着類(▲3.0%)」「家庭用耐久財(▲1.8%)」等となっています。値上がりしたものは、「教養娯楽サービス(+2.4%)」「交通(+2.2%)」等となっています。また、光熱費も17%上昇しています。
 参考:http://www.stat.go.jp/data/cpi/sokuhou/tsuki/pdf/zenkoku.pdf

9.模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)が大筋合意
 模倣品・海賊版拡散防止条約(ACTA)の第11回関係国会合が、9月23日~10月2日に東京で開催され、大筋合意に至りました。
 ACTAは、知的財産権(模倣品・海賊版等)の拡散問題について効果的に解決するため、加盟国の取り組みを支援する包括的な国際枠組みを確立することを目的としています。
 交渉には、日本のほか、オーストラリア、カナダ、EU、韓国、メキシコ、モロッコ、ニュージーランド、シンガポール、スイス、米国が参加しました。
 今後、参加国・地域は早急に合意文書を決着するため、各国の国内作業を含め迅速に作業を行うこととなっています。
 参考:http://www.meti.go.jp/press/20101002001/20101002001.pdf

10.中国における輸出入状況のアンケート調査(経済産業省)
 経済産業省は、10月5日、中国における輸出入状況についてのアンケート調査の結果を発表しました。今回の調査は、尖閣諸島の事件を受けて行われたものです。 以下はそのアンケート調査の結果です。
① レアアースに関しては、具体的に回答のあった31社の全ての会社で、中国からの輸出に支障があったと回答している。内容は以下のようになっている。
・EL申請時、通常の英文に加え中国語の書類も要求された。
・通関書類が受理されたが許可が下りない。
・通関時の価格検査で廉価すぎるとして許可が下りない
・保税区において、日本向け貨物に対する全品調査が行われており、事実上輸出は止まっている。
② また。中国における対日輸出入貨物の通関状況については、回答のあった424社のうち、遅延等が出ているとの回答は124社であった。
 参考:http://www.meti.go.jp/press/20101005001/20101005001-2.pdf




○ COOL BIZは9月末日で終了
 財団法人マイクロマシンセンター及び技術研究組合BEANS研究所では、6月から実施してまいりましたCOOL BIZですが9月末をもって終了いたしました。期間中は軽装・省エネ・温暖化防止へのご協力ありがとうございました。


 

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