1 「マイクロナノ2008」成功裡に終了(7月29日~8月1日)
平成20年7月29日(火)~8月1日(金)の4日間、東京ビッグサイト及び有明ワシントンホテルで開催した総合イベント『マイクロナノ2008』は、以下のとおり、成功裡の内に終了しました。
--マイクロナノ2008-- |
国際展示会(Exhibition) |
コンファレンス(Conferences) |
■第19回マイクロマシン/MEMS展
MEMS、超精密・微細加工、バイオに関する国際展示会
期日:7月30日(水)~8月1日(金)
会場:東京ビッグサイト |
■第14回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
異分野融合が進むMEMS、LSI、ナノ、バイオ・・・
期日:7月29日(火)
会場:有明ワシントンホテル
■日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム
-マイクロテクノロジー分野で世界をリードする日独両国による最先 端技術の紹介
期日:7月30日(水)
会場:東京ビッグサイト特設会場
■海外アフィリエイト・ワークショップ
ドイツ、韓国、ブラジル、シンガポールのアフィリエイトからの活動紹 介
期日:7月31日(木)
会場:東京ビッグサイト特設会場
■ファインMEMSプロジェクト中間成果発表会
-NEDO委託・助成「高集積・複合MEMS製造技術 開発事業」(平成 18年度~平成20年度)の中間成果の紹介
期日:7月31日(木)
会場:東京ビッグサイト特設会場
■MEMSフォーラム
MEMS産業の発展を目指したMEMS協議会の諸活動の情報発信 、意見交換
期日:8月1日(金)
会場:東京ビッグサイト特設会場
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今年の「マイクロナノ2008」は、国際展示会とコンファレンスを統合した総合イベントとして、昨年度に続き東京ビッグサイトで開催しましたが、展示会では出展社数が358社(小間数483)、3日間の来場者は合計で14,075名(昨年度12,424名)と約12%アップとなるなど来場者が増加し、加えてコンファレンスでもほとんどの会場で用意した資料が足りなくなるなど盛況を呈しており、イベントとしての定着が図られてきたと同時に関心が一段と高まった感がありました。
(1).第19回マイクロマシン/MEMS展
「第19回マイクロマシン/MEMS展」は、東京ビッグサイトにおいて、会場を西1・2ホールに移して開催いたしました。出展社数は358社で、3日間の来場者は合計で14,075名とマイクロマシン展では過去最高の来場者を記録いたしました。
マイクロマシンセンターのブースでは、パネル、調査資料によるセンターの活動の紹介およびMEMSデバイスをより良く理解していただくために、ウェハーとデバイスの実物を展示し好評でした。
また、MemsONEコンソーシアムのブースを別途設置し、MEMS設計用ソフトMemsONEの機能について説明いたしました。
下表のように、MEMS産業の拡大に対応して、年を追う毎に展示会の規模を拡大しております。来年度の第20回マイクロマシン/MEMS展は、東京ビッグサイトにおいて、会場を東5・6ホールに移し、2009年7月29日7月31日に開催を予定しています。
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会 場 |
総入場者 |
参加団体 |
第19回(H20) |
東京ビッグサイト |
14,075名 |
358団体 |
第18回(H19) |
東京ビッグサイト |
12,424名 |
362団体 |
第17回(H18) |
東京フォーラム |
11,736名 |
313団体 |
第16回(H17) |
科学技術館 |
9,098名 |
259団体 |
第15回(H16) |
科学技術館 |
8,213名 |
247団体 |
(2).第14回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
マイクロナノ2008の初日である7月29日に今年第14回を迎える国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウムが、有明東京ベイワシントンホテルにて開催されました。今年のシンポジウムは、-異分野融合が晋MEMS:LSI,ナノ,バイオ・・・-をサブタイトルに半導体との集積化が進む第2世代MEMS、さらにナノ・バイオとの融合を狙う第3世代MEMSであるBEANSに焦点を当てました。
「異分野融合が進むMEMS」と題して行われた午前の基調講演では、京都大学教授でNEDOのプログラムマネージャーでもある小寺秀俊様から日本が取り組むMEMSの集積化、異分野融合について、国の施策、産学連携の取り組み等全体像を俯瞰し紹介いただきました。また、スタンフォード大学教授Roger T. Howe様から欧米における集積化MEMSの取り組み、及び将来のMEMSの展開に向けた新しい取り組みについて興味深い講演がありました。
午後は最初に「LSIとMEMS」のセッションで、台湾のファンドリーAPM社のAlbert Chang氏からファンドリーから見たCMOS/MEMS集積化について講演があり、東芝の豊島義明様からはMEMSとCMOSの協調と集積化について、米国Silicon Valley Technology Center Wilbur Catabay氏からMEMSと集積化プロセスの8インチウェハへの展開について、最後に立命館大学教授杉山進様から、本年が最終年度となるファインMEMSの取り組みについての講演があり、MEMSの集積化について様々な観点から取り組みの紹介や、見解が述べられました。
次に「MEMS Emerging Applications」のセッションでは、ドイツiVAMのUwe Kleinkes氏から欧州企業によるMSTの新規展開について、オムロン(株)関口義雄様から、MEMSマイクロフォンと8インチへの展開、オリンパス(株)太田亮様からカンチレバー、ミラーデバイスのバイオ・医療応用について講演があり、MEMSの最新の応用展開、事業化の最新動向が紹介されました。
最後は「Emerging Technology:BEANS」と題して、ナノ・バイオとの融合をテーマに、フィンランドVTTのJouni
Ahopelto氏から、欧州が進めるナノインプリント及び今後のナノパターニング技術について、松下電器(株)山下一郎様から、タンパク質とその自己組織化を利用したナノパターニングとそれを用いたデバイス開発について、九州工大准教授の宮崎康次様からはナノ構造を制御することで従来の熱電変換物性を超える高性能化を目指すBEANSプロジェクトの取り組みについて、それぞれ紹介がありました。ここでも、研究動向、技術の可能性等について活発な議論が展開されました。
シンポジウムは講演内容に加えて、運営委員会、プログラム委員会、国際アドバイザーのご苦労と、当日の司会、及び運営のお手伝いを頂いた関係各位のご支援、ご協力により約200名と満席の参加を得て、成功裏に開催できましたことを改めて感謝し、ご報告いたします。
尚、第15回のシンポジウムもマイクロナノ2009の一環として開催される予定です。
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小寺秀俊教授 会場風景 Albert Chang氏 T.Howe教授 |
(3).日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム(Japanese-German Micro/Nano Business Forum)
MEMS協議会海外アフィリエートであるドイツiVAMとMMCの共催で「日独マイクロナノ・ビジネスフォーラム」が7月30日にマイクロナノのイベントの一環として開催されました。
開会に際し、ドイツNRW州産業エネルギー省のPeter Scholz氏、MMC専務理事青柳桂一が、今回のフォーラムの意義と期待を述べました。
各セッションではドイツをはじめ、欧州各国からマイクロマシン/MEMS展への出展をかねて8つの企業、研究機関から、MEMSパッケージング、自動組立、レーザー加工、3次元計測等最新の技術、及び製品の発表がありました。一方日本からはiVAMの会員企業である太盛工業(株)から金属粉末の射出成形について、MEMS協議会会員である松下電工(株)からは独自のMID技術であるMIPTECHについて、またオリンパス(株)からは最新のカンチレバー技術と事業展開について紹介されました。また、MMCからは日本の産学官連携によるMEMS産業推進の取り組みを紹介しました。最後にMEMS協議会アドバイザーでもある東北大学教授江刺正喜様から産学のオープンコラボレーションによるビジネス展開について講演され、フォーラムを締めくくられました。
(4).ファインMEMSプロジェクト中間成果発表会
マイクロナノ2008イベントの一環としてNEDO委託・助成「高集積・複合MEMS製造技術開発事業(ファインMEMSプロジェクト)」の中間成果発表会が7月31日(木)に東京ビックサイト西1ホール内特設会場にて開催されました。
オープニングでは、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構、上原明理事から主催者挨拶をいただき、続いて来賓として出席の経済産業省製造産業局産業機械課、是永基樹課長補佐から「MEMS産業技術戦略とファインMEMSプロジェクトへの期待」と題し、ご講演いただきました。また、本プロジェクトのプロジェクトリーダである東京大学大学院情報理工学系研究科長の下山勲教授からは「ファインMEMSプロジェクトの概要」と題して、助成事業を含むプロジェクト成果の概要をお話いただきました。引き続いて、委託事業の全9テーマの最新成果について各テーマの開発担当者から詳細に報告され、活発な討論が行われました。
今回の発表会は、昨年の中間成果発表会の倍以上となる250席を設けましたが、開始と同時にほぼ満席・立ち見となり、さらに発表会予稿集も準備した400部が無くなるほどの盛況ぶりでした。同様に、展示会場内の「NEDOファインMEMSプロジェクト」ブースへの来訪者も多く、中間成果発表会の成果詳細等を議論する場として、こちらも大いに盛り上がりを見せていました。
発表会及び展示の終始熱気に包まれた会場の雰囲気からは、本プロジェクトへの期待が極めて大きいことが強く感じられ、高集積・複合MEMS製造技術開発への取組みを広くご理解いただき、さらに国産業界に活用頂くためのイベントとして、十分な成果が得られたものと思います。
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NEDO 上原 明理事 |
経済産業省・是永基樹課長補佐 |
東京大学 下山 勲教授 |
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熱気に包まれた発表会場 |
ファインMEMS展示ブース |
(5).MEMSフォーラム(MEMS Forum)
MEMS関連産業の拡大・発展のための課題の共通認識を深めることを目的に、(財)マイクロマシンセンターの特別事業委員会であるMEMS協議会の諸活動の情報発信・意見交換の場として、8月1日に、マイクロマシン/MEMS展の展示会場内に設けた特設会場において『MEMSフォーラム』を開催いたしました。
今年のMEMSフォーラムは、初めに、MEMS協議会事務局長・青柳桂一よりMEMS協議会の諸活動を紹介した後、セッション1ではMEMS産業基盤の構築に向けた現在の課題、セッション2ではMEMS協議会のアカデミアアフィリエートからの活動紹介、セッション3では、国際標準、人材育成、MEMSファンドリー基盤公設試でのMEMS関連研究開発支援、MEMS設計基盤などMEMS産業発展の課題についての具体的な活動状況が紹介されました。
MEMSフォーラムでの各セッションの講演内容・講演者は次のとおりです。
【セッション1:MEMS産業基盤強化】
①MEMS産業の基盤強化に向けて―大学からの発言―
東京大学大学院 情報理工学系研究科 研究科長 教授 下山勲氏
下山勲教授からは、大学はイノベーションの源泉である知識を提供するだけでなく、これからは、ノウハウ・知財・人材・技術・ビジネスとしての実証までの産学連携が重要であることを、少子高齢化社会に向かう中でハイテクが単なる生活支援の道具の提供ではなく高齢者の生活スタイルそのものを支援していく例を挙げてご講演されました。
②MEMS市場拡大に向けて―第1世代MEMS~第3世代MEMS(BEANS)―
(財)マイクロマシンセンター(MMC) 調査研究/国際担当部長 安達淳治氏
安達淳治氏からは、MEMSの国家戦略上の位置づけ及びマイクロマシン・MEMSの国のプロジェクトの流れとその成果を概観し、今年からスタートした国のプロジェクト「BEANS」(Bio Electromechanical Autonomous Nano Systems:異分野融合型次世代デバイス)によって創生される新しいライフスタイル(環境・エネルギー、医療・福祉、安全・安心)から、技術の発展と市場の拡大が期待されることを発表されました。
③MEMS分野の技術戦略マップ2008
(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) 機械システム技術開発部 主査 渡辺秀明氏
渡辺秀明氏からは、NEDOの技術戦略マップ策定の目的、マップの構成を説明され、昨年度のマップのローリング活動であるMEMS人材育成の内容及び研究開発プロジェクトの企画立案への反映の例として異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクトを説明されました。
【セッション2:産学連携セッション】
セッション2では、MEMS協議会活動を支える産学連携の観点から、産学連携セッションをオーガナイズされた名古屋大学大学院 佐藤一雄教授の司会のもと、MEMS協議会アカデミアアフィリエートからの情報発信として、次の方々からご講演をいただきました。
①産学連携セッション開催にあたり
名古屋大学大学院工学研究科 教授 佐藤一雄氏
佐藤一雄教授からは、新しいプロジェクトの情報、マイクロ研究拠点形成の動向、マイクロ関連学会・研究会の動向の3つの観点から今年の産学連携セッションを構成した経緯の説明の後、3人の先生の活動を紹介されました。
②安全・安心な社会を実現する先進的統合センシング技術:人体装着超小型センサー
兵庫県立大学大学院工学研究科 教授 前中一介氏
前中一介教授からは、科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業で、安全・安心な社会を実現するための先進的統合センシング技術の創出を目指した「前中センシング融合プロジェクト」の狙いと研究の状況についてご講演されました。
③超精密マイクロ3次元機械加工による次世代光学素子の量産化
名古屋大学大学院工学研究科 教授 社本英二氏
社本英二教授からは、文部科学省の国際的教育研究拠点形成プログラム(G-COEプログラム)であるマイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点で進めている、超精密マイクロ機械加工の現状とその技術課題を克服する研究開発例として楕円振動切削加工技術が紹介されました。
④日本機械学会マイクロ・ナノ工学専門会議 マイクロエネルギー研究会の紹介
東北大学大学院工学研究科 教授 桑野博喜氏
桑野博喜教授からは、世界的なマイクロエネルギー開発の潮流、高付加価値マイクロエネルギー源の意義と期待、マイクロエネルギーによる新製品・新市場についてお話され、マイクロエネルギー研究を学際的にかつ産学連携のもとに進めるオープンな情報交換を行い、日本を世界のマイクロエネルギー研究開発の拠点にすべく研究会を設立したことが紹介されました。
【セッション3:MEMS産業発展の課題】
セッション3は、(財)マイクロマシンセンター/MEMS協議会で委員会活動の中からMEMS分野の国際標準への取組み、MEMSファンドリーの基盤強化の課題及びMEMS協議会のアフィリエート機関から現在進めている課題としてマイクロナノ製造人材育成プログラムの紹介、地域企業への研究開発支援の現況について紹介されました。
①MEMS分野の国際標準化動向
帝京大学理工学部情報科学科 教授 大和田邦樹氏
大和田邦樹教授からは、IECのTC47(Semiconductor Devices)の中にSC47F(Micro-electromechanical
Systems)が発足し、日本が幹事国になったことが報告され、MEMS標準化ロードマップの紹介と日本提案規格案の推進などを、マイクロマシンセンターの国際標準化事業委員会で進めていることを紹介されました。
②マイクロナノ製造人材育成への産総研の取組―産学人材育成パートナーシップ事業を中心に―
(独)産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門 主幹研究員 前田龍太郎氏
前田龍太郎氏からは、マイクロナノ製造の商業化への課題となっている設備・人材・コストについて説明され、その課題の一つである人材について、産総研が進めているマイクロナノ量産技術と応用デバイス製造に関するイノベーション人材育成について紹介されました。
③MEMSファンドリー基盤強化
立命館大学 立命館グローバル・イノベーション研究機構 ナノマシンシステム技術研究センター教授 杉山進氏
杉山進教授からは、MEMSファンドリーの現状と、日本のMEMSファンドリー機能強化に向けてマイクロマシンセンターMEMS協議会で検討を進めているMEMSデザイン拠点構想について紹介されました。
④MEMSファンドリーネットワーク構築に向けた活動紹介
MEMS協議会ファンドリーサービス産業委員会委員長
オムロン㈱エレクトロニクスコンポーネンツビジネスカンパニーセミコンダクタ統括事業部
マイクロデバイス事業 部開発部 部長 佐藤文彦氏
佐藤文彦氏からは、MEMS協議会ファンドリーサービス産業委員会委員長の立場から、MEMSファンドリーサービスネットワークの運営、MEMS講習会の活動を初めとしたMEMS産業の裾野拡大に向けたファンドリーサービス産業委員会の活動を紹介されました。
⑤MEMS技術を用いた神奈川県産業技術センターの研究開発支援事例
神奈川県産業技術センター電子技術部電子材料チーム 主任研究員 安井学氏
安井学氏からは、神奈川県産業技術センターで行っているMEMS関係研究開発の照会と、公設試として企業と連携 して行っているMEMS技術を用いた研究開発事例の紹介がなされました。
⑥MemsONE最新版機能機能紹介と今後の予定
日本ユニシス・エクセリューションズ㈱ 研究開発部MEMSプロジェクト担当部長 前田幸久氏
前田幸久氏からは、NEDOのプロジェクト成果であるMEMS用設計・解析支援システム(MemsONE)の最
新版の特徴機能の紹介と、今後に予定される主な機能強化項目について紹介されました。
マイクロナノ2008MEMSフォーラムは、昨年と同様に、第19回マイクロマシン/MEMS展の会場内に設けた特設会場で開催しました。当日は特設会場の定員を上回る延べ400名の聴講者があり、新技術・新製品の展示と併せ、MEMS関連技術動向、産業動向のカンファレンスへの参加も容易になり、MEMSビジネス、MEMS技術についての現状と展望が一望できたことで、フォーラム参加者の方々からご好評をいただきました。
MEMS協議会では、MEMS関連産業の発展のための課題の共通認識を深める機会の場としてのMEMSフォーラムの内容充実を図っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
2 BEANSプロジェクトの研究開発スタート
BEANSプロジェクト(異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト)の研究開発が7月1日から5年計画でスタートいたしました。
背景には、MEMS技術がさらに飛躍的な技術の発展を遂げ、その応用範囲を急速に広げることで、国家・社会的課題である「環境・エネルギー」、「医療・福祉」、「安全・安心」分野で新しいライフスタイルを創出する革新的デバイスを創製することが急務とされています。そのためには基盤技術であるプロセス技術の確立が必須となっており、これまでの製造技術の概念・常識を打ち破った革新的な技術を創出・確立することが肝要であるとし、国のプロジェクトとして20年後を見据えたBEANSプロジェクトがスタートしたものである。BEANSプロジェクトの推進テーマは、4テーマで次のとおりです。
(1) バイオ・有機材料融合プロセス技術の開発
(2) 3次元ナノ構造形成プロセス技術の開発
(3) マイクロ・ナノ構造大面積・連続製造プロセス技術の開発
(4) 異分野融合型次世代デバイス製造技術知識データベースの整備
実施体制は、プロジェクトリーダー遊佐 厚(財団法人マイクロマシンセンターBEANS研究所長)、サブリーダー藤田博之(東京大学教授)及び木股雅章(立命館大学教授)のもとに財団法人マイクロマシンセンター、東京大学、九州大学、財団法人無人宇宙実験システム開発機構が母体となり集中研方式で研究開発を進めてまいります。また、独立行政法人産業技術総合研究所が研究協力として参画されています。
3 NANO KOREA 2008-Microtech WORLDへの出展(8月27日~29日)
平成20年8月27日(水)から29日(金)まで、韓国・京幾道高陽市の KINTEX(韓国国際展示場)で開催されるNANO
KOREA 2008-Microtech WORLDに、マイクロマシンセンター/MEMS協議会の活動状況をパネル展示する予定です。
「NANO KOREA 2008」(The 6th Int'l Nanotech Symposium & Exhibition in Korea)は、韓国で開催される唯一のナノテクノロジー国際展示会で、今年で6回目を迎え、韓国及び海外企業150企業・団体が出展を予定し、昨年は35カ国から6,000人以上の来場者が訪れます。MEMSデバイス、材料及び装置の世界市場は年々拡大成長を続けているところから、韓国では初のMEMS展「Microtech WORLD」(The 1st International MEMS Exhibition in Korea)を「NANO KOREA 2008 」と同時開催することになりました。
マイクロマシンセンターでは、MEMS協議会が日本におけるMEMS産業化推進の産学官連携のハブ機関として活動していることを韓国及び海外に示すため、MEMS協議会の諸活動を紹介・展示するとともに、この機会を捉え、海外のMEMS関連団体・研究機関との協力関係を深めていく予定です。
1 第11回MEMS講習会の開催(8月28日)
(財)マイクロマシンセンター・ファンドリーサービス産業委員会では、MEMS産業の裾野を広げ、その発展を促進するために現在まで10回のMEMS講習会を開催してきましたが、今回第11回MEMS講習会“
MEMS活用「材料・検査技術・ファンドリー」”を開催いたします。
今回は特に、バルク材料以外のMEMS材料、MEMS検査技術、MEMSファンドリーの活用に関しての講演を予定しています。
また、休憩時間には、メンバー各社による技術相談会で、MEMS製作に関する御質問にお答えいたします。
皆様の積極的なご参加をお願いいたします。
◇日 時:2008年8月28日(木)13:00~18:00~19:00
◇場 所:アルカディア市ヶ谷(東京・私学会館)
〒102-0073 東京都千代田区九段北4丁目2番25号
TEL:03-3261-9921(代表)
地図URL http://www.arcadia-jp.org/ access.htm
◇参加費: 一般 10,000円 / MEMS協議会メンバー 8,000円
◇参加申込:下記の申込欄に必要事項をご記入の上、メール又はFAXにてご送信ください。
◇定 員: 100名 (定員になり次第、締切らせていただきます。)
◇問合せ先:〒101-0026東京都千代田区神田佐久間河岸67 MBR99ビル 6階
財団法人マイクロマシンセンター
ファンドリーサービス産業委員会講習会担当(山岡、酒向)
TEL 03-5835-1870, FAX 03-5835-1873
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇ プログラム ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
13:00~13:10 主催者挨拶
(財団法人マイクロマシンセンター 専務理事: 青柳 桂一 )
13:10~13:55 MEMSの集積・融合の進展と新産業創出への期待
(立命館大学 ナノマシンシステム技術研究センターセンター長
教授 : 杉山 進 )
13:55~14:40 異種材料の融合による新規MEMSの動向
(東京大学 ナノ工学研究センター 准教授: 杉山 正和 )
14:40~15:20 立体回路で超小型デバイスを実現するMID技術
(松下電工株式会社 コネクタ事業部MIPTEC商品部 技師 : 立田 淳)
15:20~15:50 ―― 休憩及び技術相談会(各社パネル展示説明)――
15:50~16:20 加速度センサー用ウェハレベルMEMSテスター
(東京エレクトロン株式会社 MEMS事業開発部 グループリーダー
: 渡部 彰一)
16:20~16:50 パッケージレベルMEMS検査装置
(株式会社ラポールエスエー 執行役員: 井上 晴伸 )
16:50~17:30 MEMSユーザーから見たファンドリーの活用事例
(慣性センサの開発)
(株式会社ワコー 代表取締役: 岡田 和廣)
17:30~18:00 ファンドリーサービス産業委員会活動紹介
(ファンドリーサービス産業委員会委員長: 佐藤 文彦 )
18:00~19:00 懇談会
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
◆参加申込
下記の参加申込欄に必要事項をご記入の上、E-メール又はFAXにてご送付ください。
E-mail: [email protected] / FAX: 03-5835-1873
http://fsic.mmc.or.jp/seminar/koshu-11/koshu-11.html
========= お申込は下記の申込欄のみをご送信下さい。===========
*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*----*
◇参加申込欄
第11回MEMS講習会: MEMS活用「材料・検査技術・ファンドリー」
<2008年8月28日(木)>
申込者氏名:
氏名フリガナ:
会社・団体名:
所属部署:
役職:
勤務先〒番号:
勤務先住所:
TEL:
E-mail:
参加費: どちらか一方を残してください
①一般 (10,000円) ②MEMS協議会メンバー (8,000円)
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2 MEMS協議会・交流会の開催案内(10月29日)
MEMS協議会は、(財)マイクロマシンセンターの特別事業委員会として、MEMS関連企業の構成メンバーを中心に、マイクロナノ・MEMSに係わる大学研究室、地域拠点、海外機関等と連携しつつ、行政、関係機関への政策提言活動や、産業交流・活性化のための諸々の活動を推進しています。
来る10月29日(水)、平成20年度第2回MEMS協議会推進委員会が、行政、関係機関との意見交換を行う「MEMS懇話会」を兼ねて開催されることになっており、この機会に、推進委員会終了後、MEMS協議会の諸活動の理解を深め、併せてMEMS協議会メンバーの相互交流が出来る場として、『MEMS協議会メンバー交流会』を開催いたします。
MEMS協議会メンバー交流会(立食形式)
・開催日時:平成20年10月29日(水) 17:15~19:00
・場 所:商工会館7階 B・C会議室)
東京都千代田区霞ヶ関3-4-2
Tel:03-3581-1634
・参加予定:MEMS協議会企業メンバー(正メンバー、アソシエートメンバー)
MEMS協議会フェロー
MEMS協議会アドバイザー
経済産業省
NEDO技術開発機構
開催については改めてご案内いたしますが、是非ともご参加いただきたく、よろしくお願いいたします。
1.経済政策動向
■月例経済報告(8月7日)
8月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、このところ弱含んでいる。輸出は、弱含んでいる。生産は、緩やかに減少している。企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなっている。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、このところ弱含んでいる。個人消費は、おおむね横ばいとなっている。といった基調から、先行きについては、当面、弱い動きが続くとみられる。なお、アメリカ経済や株式・為替市場、原油価格の動向等によっては、景気がさらに下振れするリスクが存在することに留意する必要がある。」としています。
○ 月例経済報告関係資料
http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0807getsurei/main.pdf
■経済産業省の主な経済指標(2008年6月速報 2008年7月30日)
経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。
6月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報では、6月の生産は、前月比▲2.0%の低下と2か月ぶりの低下(前年同月比は0.2%の上昇)となり、指数水準は107.1(季節調整済)。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、その他工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、小型乗用車の順に低下に寄与しているとしています。また、出荷(6月)は、前月比▲3.0%の低下と3か月ぶりの低下(前年同月比は▲0.6%の低下)となり、指数水準は106.9(季節調整済)。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、電気機械工業等すべての業種であったとしている。在庫(6月)に関しては、前月比1.2%の上昇と2か月連続の上昇(前年同月比は2.8%の上昇)となり、指数水準は106.0(季節調整済)。在庫の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、金属製品工業、窯業・土石製品工業等であった。 6月の在庫率は、前月比3.8%の上昇(前年同月比は4.0%の上昇)となり、指数水準は105.0(季節調整済)となったとしています。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
鉱工業指数
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html
■平成20年度産業技術関連予算の概要(3月28日成立)
経済産業省の産業技術予算のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」については、一般会計で12億円(要求は16億円)が認められています。
http://www.meti.go.jp/press/20071224001/05_sangi.pdf
■イノベーションを取り巻く関連政策動向
1.「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定
政府は、7月29日に地球温暖化防止対策としての「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定した。
行動計画では、排出量取引の実験を今年10月に開始することとしている。
地球環境税については、2008年度末を目途に一定の研究成果を公表するとして、導入の是非については明言しなかった。
サマータイムについては、2008年度中に制度導入の効果、コスト等の調査を行うこととしている。
太陽光発電については、その導入量を2020年に10倍、2030年に40倍にすることを目標としている。そのために技術革新等により3~5年後に太陽光発電システムの価格を現在の半分にすることを目指すとしている。大胆な導入支援策や料金システムについても検討することとしている。
このほか、CO2貯蔵技術、次世代軽水炉の開発、石炭利用の高度化、次世代自動車、白熱電球、テレビ・給湯機・エアコン、省エネビル等についても指摘しており、これらの対策により2020年には、CO2を排出しない電源の割合を50%以上にすることを目標としている。
参考:http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=11912&hou_id=10025
2.マネジメントシステム規格認証制度のガイドラインの公表
経済産業省は、7月29日、マネジメントシステム規格認証制度の信頼性を保つため、「マネジメントシステム規格認証制度の信頼性確保のためのガイドライン」を公表した。
ISO9001(品質マネジメントシステム)やISO14001(環境マネジメントシステム)をはじめとするマネジメント規格認証制度は、企業内において然るべき体制が存在することを国際規格に基づいて実証するものである。
しかし、最近では認証を取得した企業において認証に係る不祥事が頻発し、社会の制度に対する信頼は揺らいでいる。このような背景から、経済産業省では制度の信頼を保つため認定機関、認証機関等の関係者が取り組むべき事項についてガイドラインを取りまとめたものである。
ガイドラインでは、認証機関に係るガイドライン、認定機関に係るガイドラインを定めている。例えば認定機関に係るガイドラインにおいては、審査の際に虚偽の説明を行っていたことが判明した場合には一定期間認定を行わないこと、重大な法令違反をした場合には認証を保留することなどが定められている。
経済産業省は、ガイドラインの具体化・実行について認定機関・認証機関による自主検討が行われ、ガイドラインの目的が達成されることを期待するとしている。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080729002/20080729002.pdf
3.新しいタイプの商標についてのワーキンググループを設置
産業構造審議会・知的財産部会・商標制度小委員会の下に、動き・音等の新しいタイプの商標として保護すべき対象及びその具体的方策について検討を行うため、「新しいタイプの商標に関する検討ワーキンググループ」を設置した。
近年における情報伝達手段としてのインターネットの急速な普及等に伴い、従来の文字・図形等からなる伝統的な商標に加え、動き、音等を利用した新しいタイプの商標が商品・サービスの識別のために用いられるようになってきた。
しかし、我が国の現行の商標法は新しいタイプの商標は保護の対象としていない。このような状況の下でワーキンググループでは、新しいタイプの商標として保護すべき対象及びその具体的方策について検討を行うこととしている。
ワーキンググループでは、今後5回程度の会合を行い、来年1月頃に報告書を取りまとめる予定である。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080728005/20080728005.pdf
4、「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」中間とりまとめ
総務省及び厚生労働省では、「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」を開催し、地域医療の充実に関する遠隔医療技術の活用方法とその推進方策について検討を行ってきたが、7月31日に中間とりまとめを行った。
中間とりまとめにおける提言は5つである。
提言1では、遠隔医療のニーズは、慢性期、健康管理、予防医療、生活習慣病については存在するとしている。ただし、遠隔医療の有効性については、今後、実証と検討が必要としている。
提言2では、現在、「対面診察が基本、遠隔医療は補完的」という見解が取られているが、提言1のような、慢性病、健康管理等については、遠隔医療が選択可能としている。
提言3では、診療報酬の適切な活用について述べており、提言4では補助金、地方交付税など財政支援措置の活用について検討するとしている。
提言5では、実証モデル事業を公募により実施するとしている。このモデル事業では、必要性と有効性について検証するとしている。
以上を受けて、総務省では8月以降、遠隔医療モデルの公募等を順次行う予定である。
参考:http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080731_7_bt1.pdf
■イノベーション促進に向けた新知財政策 -グローバル・インフラストラクチャーとしての知財システムの構築に向けて-
特許庁は、「イノベーションと知財政策に関する研究会」による政策提言・報告書を取りまとめました。
近年の知的財産制度を取り巻く環境は、経済のグローバル化の進展や技術の高度化・複雑化、オープンイノベーションの進展などを背景として大きく変化してきております。このような中、プロパテント政策の基本理念の下、更なるイノベーションを促進する観点から、「イノベーションと知財政策に関する研究会」を設置し、今後の我が国知財政策の在り方について幅広く議論を行い、この度、パブリックコメントの結果を反映させた政策提言及び報告書を取りまとめました。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/kenkyukai/pdf/innovation_meeting/proposals_japanese.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/kenkyukai/pdf/innovation_meeting/report_japanese.pdf
2.産業技術政策動向
■ 総合科学技術会議 分野別推進総合PT ナノテクノロジー・材料PTが7月2日に開催されました。議題は、①ナノテクノロジー・材料PT準備会合(タスク・フォース)について、② 「分野別推進戦略」中間フォローアップのとりまとめ方針について、及び③その他(平成19年度「分野別推進戦略」のフォローアップの結果について【ナノテクノロジー・材料分野】でした。配付資料及び議事内容については以下を参照してください。
http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/7kai/haihu7.html
http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/giji7.pdf
■NEDO産業技術政策関連
○NEDO海外レポート1026号 テーマ特集「バイオマス特集」 2008.07.23
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1026/1026.pdf
2.産業技術政策動向1.経済政策動向
■月例経済報告(8月7日)
8月の月例経済報告では景気の基調判断について、「景気は、このところ弱含んでいる。輸出は、弱含んでいる。生産は、緩やかに減少している。企業収益は、減少している。設備投資は、おおむね横ばいとなって
いる。雇用情勢は、厳しさが残るなかで、このところ弱含んでいる。個人消費は、おおむね横ばいとなっている。
といった基調から、先行きについては、当面、弱い動きが続くとみられる。なお、アメリカ経済や株式・為替市場、原油価格の動向等によっては、景気がさらに下振れするリスクが存在することに留意する必要がある。」としています。
○ 月例経済報告関係資料
http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0807getsurei/main.pdf
■経済産業省の主な経済指標(2008年6月速報 2008年7月30日)
経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。
6月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報では、6月の生産は、前月比▲2.0%の低下と2か月ぶりの低下(前年同月比は0.2%の上昇)となり、指数水準は107.1(季節調整済)。生産の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、その他工業等であった。品目別にみると、普通乗用車、半導体製造装置、小型乗用車の順に低下に寄与しているとしています。また、出荷(6月)は、前月比▲3.0%の低下と3か月ぶりの低下(前年同月比は▲0.6%の低下)となり、指数水準は106.9(季節調整済)。出荷の低下に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、電気機械工業等すべての業種であったとしている。在庫(6月)に関しては、前月比1.2%の上昇と2か月連続の上昇(前年同月比は2.8%の上昇)となり、指数水準は106.0(季節調整済)。在庫の上昇に寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、金属製品工業、窯業・土石製品工業等であった。 6月の在庫率は、前月比3.8%の上昇(前年同月比は4.0%の上昇)となり、指数水準は105.0(季節調整済)となったとしています。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
鉱工業指数
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html
■平成20年度産業技術関連予算の概要(3月28日成立)
経済産業省の産業技術予算のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」については、一般会計で12億円(要求は16億円)が認められています。
http://www.meti.go.jp/press/20071224001/05_sangi.pdf
■イノベーションを取り巻く関連政策動向
1.「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定
政府は、7月29日に地球温暖化防止対策としての「低炭素社会づくり行動計画」を閣議決定した。
行動計画では、排出量取引の実験を今年10月に開始することとしている。
地球環境税については、2008年度末を目途に一定の研究成果を公表するとして、導入の是非については明言しなかった。
サマータイムについては、2008年度中に制度導入の効果、コスト等の調査を行うこととしている。
太陽光発電については、その導入量を2020年に10倍、2030年に40倍にすることを目標としている。そのために技術革新等により3~5年後に太陽光発電システムの価格を現在の半分にすることを目指すとしている。大胆な導入支援策や料金システムについても検討することとしている。
このほか、CO2貯蔵技術、次世代軽水炉の開発、石炭利用の高度化、次世代自動車、白熱電球、テレビ・給湯機・エアコン、省エネビル等についても指摘しており、これらの対策により2020年には、CO2を排出しない電源の割合を50%以上にすることを目標としている。
参考:http://www.env.go.jp/press/file_view.php?serial=11912&hou_id=10025
2.マネジメントシステム規格認証制度のガイドラインの公表
経済産業省は、7月29日、マネジメントシステム規格認証制度の信頼性を保つため、「マネジメントシステム規格認証制度の信頼性確保のためのガイドライン」を公表した。
ISO9001(品質マネジメントシステム)やISO14001(環境マネジメントシステム)をはじめとするマネジメント規格認証制度は、企業内において然るべき体制が存在することを国際規格に基づいて実証するものである。
しかし、最近では認証を取得した企業において認証に係る不祥事が頻発し、社会の制度に対する信頼は揺らいでいる。このような背景から、経済産業省では制度の信頼を保つため認定機関、認証機関等の関係者が取り組むべき事項についてガイドラインを取りまとめたものである。
ガイドラインでは、認証機関に係るガイドライン、認定機関に係るガイドラインを定めている。例えば認定機関に係るガイドラインにおいては、審査の際に虚偽の説明を行っていたことが判明した場合には一定期間認定を行わないこと、重大な法令違反をした場合には認証を保留することなどが定められている。
経済産業省は、ガイドラインの具体化・実行について認定機関・認証機関による自主検討が行われ、ガイドラインの目的が達成されることを期待するとしている。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080729002/20080729002.pdf
3.新しいタイプの商標についてのワーキンググループを設置
産業構造審議会・知的財産部会・商標制度小委員会の下に、動き・音等の新しいタイプの商標として保護すべき対象及びその具体的方策について検討を行うため、「新しいタイプの商標に関する検討ワーキンググループ」を設置した。
近年における情報伝達手段としてのインターネットの急速な普及等に伴い、従来の文字・図形等からなる伝統的な商標に加え、動き、音等を利用した新しいタイプの商標が商品・サービスの識別のために用いられるようになってきた。
しかし、我が国の現行の商標法は新しいタイプの商標は保護の対象としていない。このような状況の下でワーキンググループでは、新しいタイプの商標として保護すべき対象及びその具体的方策について検討を行うこととしている。
ワーキンググループでは、今後5回程度の会合を行い、来年1月頃に報告書を取りまとめる予定である。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080728005/20080728005.pdf
4、「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」中間とりまとめ
総務省及び厚生労働省では、「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」を開催し、地域医療の充実に関する遠隔医療技術の活用方法とその推進方策について検討を行ってきたが、7月31日に中間とりまとめを行った。
中間とりまとめにおける提言は5つである。
提言1では、遠隔医療のニーズは、慢性期、健康管理、予防医療、生活習慣病については存在するとしている。ただし、遠隔医療の有効性については、今後、実証と検討が必要としている。
提言2では、現在、「対面診察が基本、遠隔医療は補完的」という見解が取られているが、提言1のような、慢性病、健康管理等については、遠隔医療が選択可能としている。
提言3では、診療報酬の適切な活用について述べており、提言4では補助金、地方交付税など財政支援措置の活用について検討するとしている。
提言5では、実証モデル事業を公募により実施するとしている。このモデル事業では、必要性と有効性について検証するとしている。
以上を受けて、総務省では8月以降、遠隔医療モデルの公募等を順次行う予定である。
参考:http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/pdf/080731_7_bt1.pdf
■イノベーション促進に向けた新知財政策 -グローバル・インフラストラクチャーとしての知財システムの構築に向けて-
特許庁は、「イノベーションと知財政策に関する研究会」による政策提言・報告書を取りまとめました。
近年の知的財産制度を取り巻く環境は、経済のグローバル化の進展や技術の高度化・複雑化、オープンイノベーションの進展などを背景として大きく変化してきております。このような中、プロパテント政策の基本理念の下、更なるイノベーションを促進する観点から、「イノベーションと知財政策に関する研究会」を設置し、今後の我が国知財政策の在り方について幅広く議論を行い、この度、パブリックコメントの結果を反映させた政策提言及び報告書を取りまとめました。
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/kenkyukai/pdf/innovation_meeting/proposals_japanese.pdf
http://www.jpo.go.jp/shiryou/toushin/kenkyukai/pdf/innovation_meeting/report_japanese.pdf
2.産業技術政策動向
■ 総合科学技術会議 分野別推進総合PT ナノテクノロジー・材料PTが7月2日に開催されました。議題は、①ナノテクノロジー・材料PT準備会合(タスク・フォース)について、② 「分野別推進戦略」中間フォローアップのとりまとめ方針について、及び③その他(平成19年度「分野別推進戦略」のフォローアップの結果について【ナノテクノロジー・材料分野】でした。配付資料及び議事内容については以下を参照してください。
http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/7kai/haihu7.html
http://www8.cao.go.jp/cstp/project/bunyabetu2006/nano/giji7.pdf
■NEDO産業技術政策関連
○NEDO海外レポート1026号 テーマ特集「バイオマス特集」 2008.07.23
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1026/1026.pdf
1.経済産業省の人事異動
平成20年7月11日付
(氏名) (新) (旧)
立岡 恒良 製造産業局次長 貿易経済協力局貿易管理部長
秋庭 英人 通商政策局北東アジア課長 製造産業局産業機械課長
米村 猛 製造産業局産業機械課長 大臣官房秘書課大臣秘書官事務取扱
2.NEDOの人事異動
平成20年7月23日付
(氏名) (新) (旧)
岡野 克弥 機械システム技術開発部長 経済産業省経済産業政策局地方調整室長
3.COOL BIZ実施中
6月の衣替えに合わせて、例年通り当センターでは6月1日から9月末の間、COOL BIZを実施致しております。当センターへは気楽な服装でお越し下さい。
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