1 北米MEMSファンドリー調査報告(2月22日~3月2日)
MMCではNEDOから受託し進めているMEMS-ONE成果普及事業の一環として近年、MEMSファンドリーが売上げを拡大し、上位を占めるようになっている北米の大学-ファブレス企業-MEMSファンドリーの協力関係の解明等を目的として、北米関係機関を訪問し調査しました。訪問先は以下の通りです。
■訪問先
◆MEMSファンドリー
・IMT(米国) ・Honeywell(米国)
・SVTC(米国) ・Micralyne(カナダ)
・Dalsa Semiconductor(カナダ) ・Silex(スウェーデン)
◆R&Dファンドリー、ファブ
・UCバークレーBSAC(米国) ・スタンフォード大CIS(米国)
◆ファブレス企業(ベンチャー企業)
・Silicon Clocks(米国) ・SiTime(米国)
・NanoGram(米国)
尚、訪問先の中でMicralyneとSilexは2月26日~28日サンディエゴで開催されたOFC2008の会場にて面談しました。調査の結果MEMSファンドリーは各企業により狙いのアプリケーション領域、生産規模等の戦略が異なることがわかってきました。以下に訪問先ファンドリーについて述べます。
◆IMT:センサ、バイオ、オプトをカバー。顧客は30社程度で量産試作プロセス(Rump Up)に注力し、プロセス開発力を高めている。2006,7年ともに売り上げ世界トップのファンドリー。
◆Honeywell:MEMSが自社ナビゲーションシステムの差別化のキー技術との認識から6印の来意を導入、高精度の加速度センサ、イナーシャセンサをミサイルや軍用機のナビゲーションシステム向けに販売を開始。2001年に高精度、高信頼性技術を活かしファンドリーサービMEMSPlusを開始。軍需というのは安定的な需要があるため、需要の上下変動がファンドリー事業に影響を与えることが少なく、長期の安定した顧客との関係を築ける。現在12の顧客を持ち、利益も十分に上げている。
◆Dalsa Semicon:高電圧CMOS、CCD、MEMSプロセスに資源を集中。特にCMOS/MEMS集積化では世界トップと自負。州政府、地域の企業であるIBM
Canadaと協力し8インチMEMSの研究センター設立を推進。顧客を絞り込んだ量産ファンドリーであるが、1-2年のプロセス開発はユーザーと共同で開発。
◆Mycralyne:Opto, Bio等を得意分野とする。カナダAlbert州が強力に進めるマイクロ・ナノテクプロジェクトの中心企業の一つ。プロトタイプ試作が完了したデバイスの量産試作と量産を担当。ユーザーにプロトタイプ試作先(大学、企業)を紹介するが自社では実施しない。
◆Silex:比較的小規模の顧客を多く抱え(現在75社)、多様なアプリケーションに対応する。顧客と共同でプロトタイプ開発に注力。開発段階と量産段階の顧客数は65:10と圧倒的に開発段階が多い。スタートアップとの共同開発でも利益はとらないが、資金面での支援は行わない。2007年度から単年度黒字に転換。長期的視点で共同開発を進めその成果が量産に結びつき事業拡大。2007年はUS$27Mを計画、世界トップのファンドリーをねらう。
今回の調査では研究成果を事業を結びつけるなかで、時間と費用がかかり、ハードルが高いとされる、プロトタイプ開発から量産試作への移行をファブレス企業はどのように進めているかについても調査し、以下の結論を得ました。
◆北米はデバイス研究、コンセプトモデル試作、プロトタイプ開発、量産試作、量産について、フ大学、ファブレススタートアップ、量産試作ファンドリー、量産ファンドリーの分業体制ができあがっている。
◆大学の役割: 政府の資金でファブを構築、センター化し、会員企業のサポートで設備を維持し、スピンオフや関係するスタートアップのコンセプトモデル、プロトタイプ開発を支援。
◆ファブレススタートアップ:政府からの資金提供(Small Business Innovation Research、DARPA等)を受け、プロトタイプ開発を実施。成功すればベンチャーキャピタルからUS$10M以上の大きな投資を受け、量産試作へ移行。
◆量産試作ファンドリー:コンセプトモデルやプロトタイプ開発後、プロセスの許容誤差の検討、標準プロセスへの適用、デバイスの信頼性確保等、量産試作プロセスの確立をファブレススタートアップと共同で推進。(例:SVTC、IMT)
◆ファンドリーによるプロトタイプ開発、量産試作におけるファンドリーに対する資金的サポートはない。米国では政府からのファンドリーへの資金提供は表だってはされていない。スタートアップとの共同開発でも、費用のみを請求するという場合もあるが、直接・間接を問わず資金供与を行うことはない。
◆カナダはケベック州、アルバータ州等の州政府が教育、経済に責任を持ち、両州とも戦略分野としてマイクロ・ナノテクノロジーの産業育成に力を入れており、正確な数字はわからないがMicralyne,
Dalsa Semiconductorに直接、間接的な州政府のサポートがなされている。スタートアップ育成、産業拡大のキープレーヤー。日本への展開は可能か、米国のみで可能なビ
ジネスモデルであるのか、など今後詳細な検討が必要。
◆Silexの場合は上記、プロトタイプ開発、量産試作、量産を一社がカバーし、事業を成功させている。同じ取り組みを台湾のtMtも進めているがこちらは事業的には成功しているとはいえない。この差についても今後検討する必要がある。
今後はこの調査結果をわが国のファブレス企業の育成、ファンドリービジネスの拡大のための方策提案に活かしていきたいと考えます。
IMT |
Honeywell |
OFC2008会場(サンディエゴ) |
SVTC |
Dalsa Semiconductor |
2 nano tech 2008にMEMS関連プロジェクトを出展(2月13日~15日)
nano tech 2008が2月13日~15日に東京ビッグサイトにて開催され、ファインMEMSプロジェクトの最新成果を展示いたしました。委託事業6テーマ(東京大、産総研3テーマ、当センター2テーマ)および助成事業2テーマ(フジクラ、松下電工)の成果を、4小間のブースに、パネル13枚、PC8台、デジタル顕微鏡6台を用いてNEDOプロジェクトとしては大規模な展示を行いました。3日間で累計64名の説明員が熱心に普及広報活動を行った結果、終始途切れることなく多くの来場者に成果をアピールすることが出来ました。期間中に当プロジェクトの成果に関するアンケート調査を実施し、479件の回答が得られました。この結果は、NEDOにおいて解析され今後の研究開発に有効に反映させる予定です。
3 MemsONEコンソーシアムを結成(2月14日)
MEMS-ONEプロジェクトは平成18年度で終了し、平成19年度は引続きNEDO技術開発機構の委託により「MEMS-ONEプロジェクト成果普及事業(以下、MemsONE普及事業と呼ぶ)」を推進中です。MemsONE普及事業では、プロジェクト成果であるMemsONEβ版の頒布や普及のためのユーザ支援活動および機能強化・改善等を実施しています。MemsONEβ版の頒布においては、当初目標「300ライセンス以上」を大幅にクリアする454ライセンスを達成することができました。また、MemsONEの普及を促進するための実習講座や活用事例セミナーを開催し、延べ200名以上の参加を得ました。これらの実績からMemsONE普及の足掛かりが出来つつあります。
一方、MemsONE普及事業と並行して商用版の開発を進めて来ましたが、本年2月から一般企業向けの「MemsONE Ver.1.0」をリリースする運びとなりました。本Ver.1.0には、MemsONE普及事業成果の8割以上が反映された機能強化版になっており、ソフトウェアの基盤も出来てきました。また、MemsONEの主な著作権はソフトベンダー3社(みずほ情報総研㈱、日本ユニシス・エクセリューションズ㈱、㈱数理システム)と当センターにあるため、この4者間で連携した普及活動の推進が不可欠です。このため4者間の協定や覚書等に係る検討も進め、概ね段取りが完了しました。
この様な中、MemsONEの本格的な普及に向けて、MemsONEコンソーシアムを結成し、当センターに「MemsONEサポートセンター」を設置して、ソフトベンダーと連携して普及活動を推進することになりました。そのお披露目として2月14日に結成式が行われ、ソフトベンダー3社の責任者および実施者、当センターからは専務理事、事務局長および関係者が出席して、MemsONE普及に向けた連携意思を確認しました。
結成式の風景「団結」 |
結成式の風景「集合」 |
1 第14回マイクロ・ナノ先端技術交流会の開催案内
マイクロマシンセンターでは、マイクロ・ナノ技術に関係している賛助会員企業・MEMS協議会企業メンバーの専門家を対象に、マイクロ・ナノ技術に関する各産業分野における先端技術への認識と理解を深めマイクロ・ナノ技術の普及啓発と産学の技術交流を図ることを目的として、年3回、「先端技術交流会」(勉強会)を実施しています。毎回、2名の先生を講師にお願いし、それぞれご講演をいただき、その後、講師の先生方と技術交流会参加者との懇談会を行います。
第14回マイクロ・ナノ先端技術交流会は、九州大学の安達千波矢教授、東北大学の寒川誠二教授を講師にお迎えし、以下の内容で開催いたします。
(1)開催日時:平成20年3月13日(木)
13:25~17:00 マイクロ・ナノ先端技術交流会
17:15~19:00 交流会・懇談会
(2)開催場所:MMCテクノサロン
(3)内 容:
○講演①
講師:九州大学 未来化学創造センター 光機能材料部門 安達 千波矢 教授
内容:有機半導体発光デバイスは、有機ELの成功を足がかりに大きな展開を迎えています。このことから「有機半導体発光デバイスの最前線-基礎から最前線まで-」と題して、有機半導体の特長、動作原理、デバイス化、最新デバイスについて解説いたします。
○講演②
講師:東北大学 流体科学研究所 流体融合研究センター 寒川 誠二 教授
内容:半導体デバイスの微細化はプラズマエッチング技術の進歩によって実現されてきたといっても過言ではありません。しかし、サブ32nm世代のデバイスにおいてはその損傷が大きな問題となっています。そこで、「プラズマエッチングの最前線とナノ加工」と題して、プラズマエッチング技術における現在の問題点と将来のサブ10nmを目指した技術開発について解説いたします。
開催案内及び参加申し込み書は、賛助会員、MEMS協議会メンバーにお送りしますので、皆様のご参加をお願いいたします。
参加費 賛 助 会 員 2,000円/人
MEMS協議会メンバー 2,000円/人
(正メンバー、アソシエートメンバー、MEMSフェロー)
一 般 6,000円/人
第14回国際マイクロマシンサミットが平成20年4月30日(水)~5月3日(土)に韓国の太田(Daejeon,Korea)にて開催され、日本から代表団を派遣致します。
マイクロマシンサミットは日本の提案により平成7年3月に京都で開催されたのが始まりで、以後、各国持ち回りで行われ、オーストラリア、カナダ、中国、フランス、ドイツ、イスラエル、日本、韓国、シンガポール、インド、スイス、台湾、イギリス、米国、及び、ベネルクス、ノルディク、ラテンアメリカ、地中海沿岸地域の国々が参加し、各国のマイクロマシン/MEMSやナノテクの取組状況と課題、ならびに世界の産・学研究機関での最先端の研究成果等の発表がなされ、討議が行われます。
第14回国際マイクロマシンサミットのメインテーマは、「 Micromachine towards Technology Convergence
Era」で、①各国/地域のレビュー、②各国のMEMS/ナノテクの現状と施策、③MEMS/ナノテクの研究開発最前線、重要分野、マーケット予測、④MEMS/ナノテクの産業化、標準化、ファンダリー、商品化ロードマップ、⑤MEMS/ナノテクの強化、教育、訓練、⑥国際協力、6つのセッション構成です。
なお、日本代表団は、東京大学大学院情報理工学系研究科長の下山勲教授を団長として、オリンパス㈱唐木幸一執行役員、三菱電機㈱久間和生常務執行役、マイクロマシンセンター青柳桂一専務理事、平野隆之技術顧問(サミット事務局)の他、オブザーバとして、オリンパス㈱、三菱電機㈱、みずほ情報総研㈱、パナソニック電工アジア・パシフィック㈱、MMC事務局から総勢11名です。
参考:http://www.mmc.or.jp/kokusai/summit/
平成20年4月21日(月)から25日(金)までドイツ、ハノーバー市にて開催されるハノーバーメッセ、マイクロテクノロジーフェアにオムロン(株)、オリンパス(株)、松下電工(株)、及び三菱電機(株)、及び東京大学下山研究室のご協力を得てMEMS協議会として出展する予定です。「ハノーバー・メッセ」は世界最大の産業見本市といわれ、毎年世界65カ国以上から5,000社前後の出展社が参加し、20万人前後のビジター、3,000人の報道関係者が訪れます。今年は日本がメッセのパートナー国であり、日本企業も例年の倍の100社以上が出展し、日本からは政界、財界から多くの関係者が訪問される予定です。
マイクロテクノロジーフェアはマイクロ・ナノテクノロジーの応用に関するトレードショーでMEMS協議会の海外アフィリエートであるiVAMが主催するもので、MEMS協議会の海外ビジネス交流活動としての一環として出展します。3年目の出展となる今年は、「MEMS協議会の活動」を国プロ推進、産業化支援、市場調査等のテーマ毎に各社様の協力を得紹介いたします。また、7月に開催予定の「マイクロナノ2008」のPRも行います。
さらに、メッセ期間中にフェアと併せて開催されるフォーラムではJapan Dayが設けられ、出展各社、産総研の前田氏、高橋氏、関係機関、そしてMEMS協議会からプレゼンテーションする予定です。
(財)マイクロマシンセンターでは、毎年、マイクロナノ分野(マイクロマシン、MEMS等)の産業交流をより効果的に推進するため、マイクロナノ分野の最新技術動向、産業動向が一望でき、国内外からのマイクロナノ関連団体・企業の効率の良いビジネス交流の場を提供するために、展示会、カンファレンスを包含した総合イベント「マイクロナノ」を開催しています。
今年の「マイクロナノ2008」は、7月29日(火)~8月1日(金)の4日間、東京ビッグサイト、東京ベイ有明ワシントンホテルにおいて、開催することで準備を進めています。
○展示会『第19回マイクロマシン/MEMS展』
会期:7月30日(火)~8月1日(金)の3日間
会場:東京ビッグサイト 西1~2ホール
参考:http://www.micromachine.jp/index.html
○カンファレンス
①第14回国際マイクロマシン・ナノテクシンポジウム
開催日:7月29日(火)
会 場:東京ベイ有明ワシントンホテル「アイリス」
②ファインMEMSプロジェクト成果発表会
開催日:7月31日(木)
会 場:マイクロマシン/MEMS展会場内 特設会場
③MEMSフォーラム
開催日:8月1日(金)
会 場:マイクロマシン/MEMS展会場内 特設会場
1.経済政策動向
■月例経済報告(2月22日)
平成20年2月の月例経済報告では、景気の基調判断について「景気は、このところ回復が緩やかになっている。」との判断。先行きについては、設備投資や輸出が増加基調で推移し、緩やかな景気回復が続くと期待される。ただし、サブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速や金融資本市場の変動、原油価格の動向等から、景気の下振れリスクが高まっていることに留意する必要がある。としている。
○月例経済報告関係資料
http://www5.cao.go.jp/keizai3/2008/0222getsurei/main.html
■経済産業省の主な経済指標(2008年1月速報 2008年2月28日)
経済産業省は、商鉱工業及びサービス業など幅広い分野にわたって統計調査を実施しており、それらの調査・分析結果について取りまとめた統計をホームページ上に公表しています。たとえば、1月の鉱工業生産・出荷・在庫指数速報のでは、
「生産は横ばい傾向」として
○今月は、生産、出荷、在庫、在庫率とも低下であった。
○製造工業生産予測調査によると、2月低下の後3月は上昇を予測している。1
○総じてみれば、生産は横ばい傾向で推移している。
と分析している。
鉱工業指数: http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/result-1.html
統計(新着情報): http://www.meti.go.jp/statistics/index.html
■平成20年度経済産業政策の重点
経済産業省は、平成19年8月24日に平成20年度 経済産業政策の重点(平成20年度経済産業省概算要求の概要)を公表した。その中で平成20年度概算要求については、わが国経済の持続的な成長を図る上で、緊急に取り組むべき、「地域・中小企業の底上げ」、「安全・安心の確保と高信頼性産業群の創出」、「地球環境対策」に重点をおいて一般会計全体として1兆1,938億円を要求。又、エネルギー対策特別会計については、8,241億円を要求。としている。
http://www.meti.go.jp/topic/data/070824-1.pdf
■平成20年度産業技術関連予算の概算要求概要
経済産業省産業技術環境局は、上記経済産業政策の重点課題に対応した技術関連予算の要求概要を公表した。その中で、イノベーション創出メカニズムの改革につながるプロジェクトとして、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」16億円(一般会計)が新規に要求された。この技術開発は、イノベーション25を実現するための革新的未来デバイスとして期待されている。
http://www.meti.go.jp/topic/data/070824-8.pdf
■平成20年度産業技術関連予算案の概要(12月24日公表)
経済産業省大臣官房会計課は、12月24日に平成20年度経済産業省予算案の概要について公表した。産業技術関連予算案のうち、「異分野融合型次世代デバイス製造技術開発」12億円(要求は16億円)一般会計が新規に認められている。当該予算案は、年明けの通常国会に政府予算案として上程され、審議を経て3月末までに成立する予定。
http://www.meti.go.jp/press/20071224001/20071224001.html
また、本件に関し予算成立を前提に3月3日より委託先の公募が開始された。
http://www.meti.go.jp/information/data/c80303bj.html
■イノベーション創出を取り巻く関連政策動向
1、日独特許審査ハイウエイの試行開始
日本の特許庁とドイツの特許商標庁は、特許審査ハイウエイの試行プログラムを3月25日に開始することにした。
特許審査ハイウエイとは、どちらかの国で特許可能と判断された出願について、他の国で簡易な手続きで早期審査が受けられるようにする枠組みである。特許審査ハイウエイは、日米間では試行プログラムを経て今年1月に本格実施に移行している。日韓の間では昨年4月に施行が開始されており、日英の間でも昨年7月から施行が開始されている。
今回のドイツとの間での合意により、特許審査ハイウエイの対象国となるのは以上の合計4カ国目となる。
また、同じく3月25日からは、日英間における試行プログラムの対象となる案件を拡大することにしている。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080303001/press.pdf
2、環境を力にするビジネスの成長戦略
経済産業省では、環境と経済の両立した社会の実現を図るため、2月18日に産業構造審議会環境部会・産業と環境小委員会を開催し、「環境を力にするビジネス」の成長を図るための新たな戦略を策定することにした。
委員会では、「環境を力にするビジネス」の現状把握、施策評価、課題整理をまず行い、その後成長戦略の策定を行う予定である。
戦略では、我が国の施策が課題解決のために不十分であった点を明らかにし、国、地方公共団体、NPO、企業、消費者等の役割分担を明らかにしつつ、あるべき姿の実現のための新たな仕組みを明らかにする予定である。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080212008/01_press.pdf
3、地球温暖化のための経済的手法研究会
経済産業省は、京都議定書の目標達成に向けて国内対策をどのようにすべきかについて、その経済的手法に関し研究する場として、「地球温暖化対応のための経済的手法研究会」を立ち上げ、第1回会合を3月7日に行った。
この研究会は、産業技術環境局長の下の研究会としての位置づけとなる。
京都議定書の目標達成のための経済的手法に関しては、様々な提案がある。主なものとしては、「国内排出権取引制度」と「環境税」が挙げられている。研究会では、この2つに限らずに種々の観点から検討を行うことにしている。
検討会では、個別具体的な制度設計や前提条件、制度の詳細まで掘り下げて検討する。その際には、諸外国の制度の運用実態の調査も実施する。また、現在、産業部門の対策の柱となっている「自主行動計画」制度の再評価も行うことにしている。
研究会は、洞爺湖サミットの開催時期も念頭において、6月までに集中討議を行っていく予定である。
参考:http://www.meti.go.jp/press/20080229006/kenkyukai.pdf
4、「通信・放送の総合的な法体系のあり方」についての諮問
総務省は、2月15日、情報通信審議会に「通信・放送の総合的な法体系のあり方」について諮問した。
ネットワークのブロードバンド化や放送のデジタル化が進展する中で、2011年には地上テレビジョン放送が完全デジタルに移行し、放送のデジタル化がほぼ完了する見込みとなっている。
こうした事情の下で、通信と放送による共用、通信・放送の両方に利用できる端末の出現、通信・放送両分野の資本の提携といった形態が一般化してきている。
総務省では、通信と放送に関する総合的な法体系について検討し、2010年の通常国会に法案提出を目指すこととしている。そのための具体的な制度の在り方について、今回情報通信審議会に諮問した。
答申は2009年12月頃に行うことにしており、今後約2年をかけて検討していくことになる。
参考:http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080215_7.html
5、総務省、NTT東西に、公正な競争を確保するよう行政指導
総務省は、2月18日、NTT東西に対して、電気通信事業の公正な競争を確保するため行政指導を行った。
行政指導では、①ネット接続サービスOCNへの優遇廃止②他社が東西各社に提出した情報を営業活動に使うことの禁止③東西の子会社がNTTドコモの携帯電話を売る際に、営業情報の流用の禁止と会計の分離等を求めている。
これらについて、3月31日までに総務省に報告することとしている。
参考:http://www.soumu.go.jp/s-news/2008/080218_7.html#bs
2.産業技術政策動向
■総合科学技術会議開催(2008/02/29)
第74回総合科学技術会議は、2月29日〔金〕17:30~開催予定でしたが、急遽中止となりました。
第73回総合科学技術会議が平成20年1月30日に開催され、議事は以下のとおり。
(1)2008年の科学技術政策の重要課題
(2)平成20年度科学技術関係予算案の概要
(3)最近の科学技術の動向「民生部門における革新的なエネルギー利用による温暖化対策技術―超高効率ヒートポンプ―」
なお、配布された資料については、総合科学技術会議(第73回)議事次第参照
http://www8.cao.go.jp/cstp/siryo/haihu73/haihu-si73.html
■経済産業省の産業技術政策
○産業技術政策の概要(パンフレット)
―技術革新による強靭な経済発展基盤の構築に向けて―
http://www.meti.go.jp/policy/innovation_policy/main_01.files/pamphlet.pdf
○経済産業省の研究開発 「研究開発(R&D)」
新着情報(07/12.24)「平成20年度研究開発プログラム予算案について」
http://www.meti.go.jp/policy/kenkyu_kaihatu/
■NEDO産業技術政策関連
○NEDO海外レポート1017号 テーマ特集「バイオマス特集」 2008.02.20
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1017/index.html
○NEDO海外レポート1016号 テーマ特集「環境特集(有害化学物質対策、廃棄物処理・リサイクルなど)」 2008.02.06
http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/1016/index.html
■お知らせ
第33回「井上春成(はるしげ)賞」の募集案内
独立行政法人科学技術振興機構の「井上春成賞委員会」より、第33回井上春成賞の募集について、下記
のとおり案内がありましたのでお知らせします。
記
対象概要:大学、研究機関等の独創的な研究成果をもとに企業が開発し、企業化した優れた技術
で、科学技術の発展に寄与し、経済の発展、福祉の向上に貢献したものについて、研究者と開発者
を表彰する。
賞または助成金:原則2件、受賞者に対して表彰状、ゴールドメダル、研究者に対して副賞各100万
円(予定)
ホームページ: http://www.sangakukan.jp/inouesho/
募集期間:平成20年2月4日から3月31日まで(消印有効)
応募・問合せ先:井上春成賞委員会
独立行政法人科学技術振興機構内
〒332-0012埼玉県川口市本町4-1-8 川口センタービル
TEL:048-226-5601 FAX:048-226-5651
事務局担当:大野澤、川島
E-mail [email protected]
1 (財)ファナックFAロボット財団の論文表彰について
財団法人ファナックFA財団(理事長 杉浦 賢)は、「精密工学会誌」日本ロボット学会誌」「電気学会論文誌」「日本機械学会論文集」等から、毎年最も優秀な論文著者を審査選考し表彰しています。平成19年度は5件の論文が表彰されましたが、5件のうち、当センターの評議員でもあります大阪大学
竹内芳美 教授も他3名の共著者と共に受賞されました。
論文題名は「曲面形状補間を用いた五軸制御加工用工具経路生成法」で、日本機械学会論文集C編第72巻、713号、PP.255-PP.260,2006-1に掲載されたものです。誠におめでとうございました。紙面をお借りしましてお祝い申し上げます。
来年度の事業・研究テーマに関して、下記委員会が開催されます。
記
第2回運営政策小委員会
開催日 3月24日(月)
時 間 13:00~13:45
場 所 MMCテクノサロン(柴田ビル3F)
議 題 (1)今後のセンターの主な事業活動について
・ファインMEMSプロジェクトについて
・BEANSプロジェクトについて
・MemsONE普及状況について
・総合イベント「マイクロナノ2008」について
(2)センターの組織・体制について
(3)その他
第2回運営委員会
開催日 3月24日(月)
時 間 14:00~15:00
場 所 MMCテクノサロン(柴田ビル3F)
議 題 (1) 平成20年度事業計画について
(2) 平成20年度収支予算について
(3) 平成20年度借入金限度額について
(4) 平成20年度委員会構成について
(5) センターの役員在任年齢規程等の制定及び一部改正について
(6) 平成19年度事業の実施状況について
(7) 任期満了に伴う役員及び評議員の改選について
(8) 賛助会員の入会について
(9) その他
3月24日(月)に開催されます第2回運営委員会で審議された議題について、3月28日(金)に開催予定の第3回評議員会、第2回通常理事会に諮られ、承認されますと平成20年度の事業が4月1日からスタートいたします。
第3回評議員会
開催日 3月28日(金)
時 間 14:00~15:00
場 所 MMCテクノサロン(柴田ビル3F)
第2回通常理事会
開催日 3月28日(金)
時 間 15:30~16:30
場 所 MMCテクノサロン(柴田ビル3F)
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