【定 義】 微小な対象物をつかみ、上げ、下げ、前進、後退、回転などの微細な操作をすること。
【解 説】 顕微鏡下において、遺伝子、核、細胞、受精胚、組織、器官、原生動物などに物理的な操作を加える作業は、マイクロマニピュレータを用いた非常に熟練を要する仕事である。 近年、バイオテクノロジや医学の分野において、迅速かつ確実な微細操作を行う必要があり、精密位置決め機構などのマイクロメカニカルシステムやマイクロマシンに対する要求が出てきている。 これらの操作には機械的あるいは流体的な力のほか、静電力、磁力、音圧、光圧力などを用いることができる。 特に静電力を用いた技術はすでに広く利用されている。 また、細胞や微粒子のマイクロマニピュレーションの高精度化の要求に対しては、従来のマイクロピペットを用いた操作に代わって、静電力や光圧力を利用した非接触のマイクロマニピュレーションが試みられている。 フォトリソグラフィを用いて製作した流体集積回路による操作、収束したレーザ光の光圧力によるバクテリアやウイルスのトラップなどが報告されている。
【参考資料】 (4)
【関連用語】